高校時代、私は遅刻して、ある種半晒し者として私以外全員着席している教室で先生から怒られたことがあった。
その時の私は、もちろん遅刻は良くないとわかっていたし、まあ先生も規則を破ったら怒るだろうなァと思って、最大限に"反省してます"感を出して教室の前方に立ったまま怒られてたわけだが、友人からは「(私が)今にもブチ切れそうだったからヒヤヒヤしたよー」と言われた。
えっ。と思った。
いや、普通に、反省してたし、まあ遅刻常習犯ではあったけど、こっちが十割悪いし、そういう気持ちだったんだけど。私は。
たぶん先生にもそう思われてたのかなー。わかんないけど。
つまり、怒られて、ブチ切れたり突然泣いたりするわけではないんだけど、なんというか、「はあ……」としか思えないのだ。
それが、態度としても「チッ反省してまーす」になって見えてしまうのだと思う。
自分で言うのも何だが、小さな頃から優等生で、怒られることなんかほとんどなかったし、末っ子で、いろいろ見て育って、怒られるようなことはしたくなかったのでしないで生きてきた。
だから、子どもの頃は、怒られると本当にビックリして、「ええ、私!? 何が!?」という感じだった。
いわゆる、人がやっていて、怒られるようなことはしてないのに、怒られて意味がわからなかった。
それが、成長して、私のやったことも怒られることもあるというか、怒られることのパターンっていうのは私の思う以上にたくさんあるんだなァと思うようになると、「これは、怒られるヤツだったか……」と思うようになった。
個人的には、怒られることリストが潤い、次は気をつけよう、と思うのだが、その場でうまいこと"すみません"な態度が出せない。
いや、出してるつもりなんだけど、たぶんその怒る側の人の求めてるものが出せてないんだよね。
本当に、誠意というのはお金のことですかじゃないけど、土下座しろと言われればするし、泣いて詫びろと言われれば泣くし、罰金払えと言われれば払うくらいのつもりではいる。
なんていうか、適度に、すまなさそうな雰囲気を出すというのが駄目なのだ。
言われなきゃわかんない。
怒られるのに慣れてないというよりも、怒られてうまいこと反省の空気を出せてどうにかなった、という空気に慣れてない。
そりゃ、失敗も恐れるし、うまいこと反省の空気を出せた試しがないから、また更にうまいことやれなくもなるということ。
子どもの頃から、ワルガキみたいなクソガキだった人は、うまいこと反省感を出して許される憎めないキャラになるのがうまいんじゃないだろうか。知らないけど。