コスプレのゾーニングという点から少しばかり語りたいと思いました。
例の記事を見て私が感じたのは、以前とくらべてオタクは市民権を得たのだなあということです。
なぜなら、例の記事のブコメに、町中でプリキュアのコスプレをしていたおっさんに対する擁護のコメントが多数見られたからです。
私がコスプレというものと出会ったのは2007年頃だったと思うのですが、その時既に、「コスプレは指定のイベントで、もしくはスタジオ、自宅で。野外で撮影ロケをする際は土地管理者の許可をとること」というコスプレイヤー間での暗黙のルールがありました。
ルールを守らずコスプレをした場合、第三者に文句を言われても反論できないから。苦情が入ると最悪イベント等に規制が入る恐れがあるから。そのような理由があったように思います。
ですから町中で普通にアニメキャラのコスプレをしたり、許可なく野外で撮影をしていたコスプレイヤーは晒され、叩かれる運命にあり、ある程度は自浄作用が働いていたように思います。
このような暗黙のルールは、我々は一般の人とは異なった趣味を楽しんでおり、一般の人の見えないところで趣味を楽しまなければならないというある種自虐的な思考も孕んでいます。
しかし今後、このような思考はマイノリティとなり、オタク文化は今にも増して一般化していくのではないでしょうか。
町中で“プリキュアのコスプレをしたおっさん”を糾弾した時、糾弾した側がおかしいという世の中もそう遠くないのかもしれません。