2015-10-04

好きな人間接キスがしたい、と言う友達の手伝いをしたことがある。

具体的には、放課後に6年生の教室に忍び込んで先輩のリコーダーを探す友達のために、廊下を見張った。


憧れの先輩がもうすぐ卒業してしまうから最後の思い出を作る手伝いをして欲しい。そういうお願いだった。

告白でもするのかなあと思ったら、リコーダーにこっそり口を付ける、という計画だった。

正直ちょっと引いたし、「それはやめた方がいいんじゃない?」というようなことは言ったと思うが、彼女は引かなかった。

先輩にはつき合っている人がいるし、告白しても振られるに決まってる。だからせめて、間接キスがしたいの。

こんなこと相談できるの、増田ちゃんしかいない。お願い。お願い。

そんな風に言う友達を諭せるほどの正義感はその頃の私には無く、

流されるがまま、彼女と共に誰もいない教室に向かった。

彼女教室で何かをしている間、教室の中は見なかった。見ちゃいけない、と思ったのか、恥ずかしいから見ないで、と言われたのか、

その両方だったのかは忘れたけれど。



その後、彼女とはその件とは別の事がきっかけで疎遠になった。

中学での彼女は確か普通に同級生彼氏が出来てた(と噂で聞いた)し、結構可愛らしい顔をしていたしで、

今も多分、変に拗らせたりすることなく、ごく普通キラキラ女子として暮らしているんだろうなぁ、と思う。


あの時の記憶がもう彼女の中に無かったとしても、別に今更彼女の行いを糾弾しようなんて思ったりはしない。

でももし本当に、綺麗さっぱり忘れているのだとしたら。


自分に都合の悪いことを都合良く忘れてしまえる人は、得なのかもしれないなぁ、って思った。

都合の悪いことを忘れられずに自己嫌悪に陥る人よりはずっと楽に、生きていけるんじゃないかなぁ…って思った。

ちょっとずるいかもしれない。でもそれが健全であるような気がしないでもない。

いまいち考えがまとまらないので、試しに増田に書いてみた。

あ、わかると思うけどこの前の屋上の話で炎上した人の関連エントリ読んでて思い出したことです。

ほとぼり冷めたのにまたほじくり返してごめんね。

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