http://withnews.jp/article/f0140730007qq000000000000000W00a0401qq000010536A
この記事を見て昔勤めていた会社が表面的に真似をして大失敗していたことを思い出した。
俺が勤めていた会社の社長いわく、社員の意識が低く、何の自発性もないから、社長の俺が営業から細かいことまで、何から何までやらなくちゃいけないとのことだった。
出社は朝8時、定時は18時だったと記憶していたが、派遣で来ていた事務の女の子ですら、だいたい19時までいた。社員の多くが帰宅するのは20時以降が多かった。中小企業だったらこんな会社の方が多いのかもしれんな。
そんな会社でも、ある日残業は止めようとという突然のスローガン発生。この取組みは悪いことじゃないが、なぜ仕事が遅くなっているかの原因も解明しないまま突然取組めということだった。
自分の感覚としては最重要顧客が遅いと20時半に電話またはメールが来ることがあり、21時の帰宅が精一杯だと考えていた。当然そんな時間に連絡を入れて来るということは、困っているからであり、翌朝の連絡では遅いから連絡をしてくるわけだ。
一方、顧客からの連絡がない部署は19時で帰宅するようになっていたが、突然言われてそれができるのであれば、今までもできたんじゃないか?という疑問も出てくるわけだ。
俺は独身だったし仕事も好きだったから残業代が出ない残業でも不満なくやっていたが、残業代が出ていない同じ部署の女性社員からは不満の声が出てくるもの当たり前のことだった。
そもそも残業代が発生する人間と発生しない人間が同じ仕事をやっている時点でおかしかった。だから、残業代を申請すればもらえる人間も他の人に配慮して申請していなかった。
それが、残業禁止のスローガンが発生した瞬間に残業代も正確に申請しろ、定時で帰れ、になり当然不平不満がいっぱい出ていたようだ。
今まで残業代をまともに支払わないのに、残業中の電気代がもったいないという話しまで出て、さすがに笑うしかなかった。
エサを与えない馬が一生懸命走るわけがないだろうに。当然のごとく給料水準は明らかに県の平均よりも下だった。
なにもかも負のスパイラルの会社だった。他の会社がこんな取組みをしているから真似しよう。でも、なぜそれができるのかの本質を理解していないのに、表面上だけ真似をするからすぐに頓挫し失敗する。そして、今までよりも環境が悪くなることが多々あった。