旨い飯を手に入れるのだ。
例えば生食できる魚を加熱調理に使え。自炊を始めれば分かるように、店頭にあるからといって新鮮は限らぬ。自炊なら食材の保管状況も考慮すべきだ。店頭できっちり冷凍されていた肉は衛生的には安全かもしれんが、生の状態で買ってきて即使う肉とレンジで解凍した生肉はやはり違う。
例外としては、漬物や「一晩置いたカレー」、煮物など時間を置いた方が味が浸透したり、それ以外の味の変化があって美味しく食べられる料理もある。
乾燥ニンニクより生を刻んで使うのだ。特に調味料、香辛料は基本的に購入してから長らく使うので、ある程度値段の張るものを使っても財布への損害は思ったより少ない。いつもより少し良い塩、砂糖、醤油、調理酒…。恐れずに使ってみるのだ。もっとも水炊きに米沢牛を放り込んでも意味が無いように、値段が高くても献立に最適でない可能性もある。比較の容易な指標になるとは言え、値段も万能の基準ではない。
同席者、食器(温度や構造)、季節といった要素は料理自体の味が変わらなくとも食べた時の「うまさ」に大きく影響を与える。仲の良好な妻や夫がいるなら一緒に食卓を囲むが良い。非モテ童貞喪女は友人に声をかけろ。多少なりとも配慮のある外食店であれば、熱い料理の食器は熱く、冷たい料理の皿は冷たくするだろう。余裕があれば一手間かけて食器を最適な温度にするがよい。例えばサラダは冷たい皿で、煮物は温かい器で食べた方が旨い。食卓、食器類は清潔にしておけ。衛生的にも好ましい。
季節、行事に合わせた料理や食材を選ぶことも重要だ。人間の感覚は雰囲気、気分、外部の環境によって大きく基準がブレる。風呂上りにビール、真夏に素麺、土用の丑の日のうなぎ。食べるタイミングや行事に合わせて献立を選んでみるのだ。