2019-07-24

オレのオレのためのオレの人生だ。

時計の針は1710

タイムカードを切って役職者のデスクの前を

上司目線を合わせないように通り過ぎる。

目が合えば嫌味の一つや二つ言われるに違いない、「やけに今日は早いじゃないか?、この後何か予定はあるのか?」

うるさい 黙れ、 こっちは仕事してやってんだ

残業で稼がないといけないほど、お金に困っちゃねーんだよ ボケ

こっちは独身貴族、お前はせいぜい家族のために頑張りな。知ってました?こういうの適材適所って言うんですよ。

心で呟きながら逃げるように会社を後にする。

ずっと退屈だ、大体のことに興味が持てないし

今更何かを始める体力も気力もない。

冷めた日常を押し流すように

強めのアルコールを喉に流し込めば

寝るまでの数時間気持ちが落ち着く

そしてまた 同じような毎日

仕事最中に見せた 年の離れた

後輩の冷ややかな目

鳴り響くモーター音 換気扇の音 エアーが何かを弾き飛ばす音 誰でも出来るような生産性のない仕事

休み時間だけ消灯された薄暗い工場の中で

一人、スマホ時間を潰す。

最低限の会話と最低限の仕事をこなして

終わりを告げるチャイムが鳴れば帰路につく。

こんな感じ 季節関係なく

それにしてもただ年を取った

40歳、節目の年。

考えたくもないが、まぎれもないおっさんだ。

今日自分誕生日特別な日だし

特に祝ってくれる相手も予定もないのに

この日も上司に定時で上がることを告げた。

ただこんな私にも最近楽しみがある。

賃貸アパートの扉を勢いよく開け、ビニール袋を提げてリビング直行する。

買ってきた夕食をテーブルに広げてテレビリモコンの押す。

映し出されるスタジアム解説者が背番号選手名前を正確に読み上げている。

サッカー日本代表親善試合

誰にも言ってないが、試合があれば欠かさず見るようにしてる。

サッカーについてそこまで詳しいわけでもないし

経験者でもないし、誰がどのクラブチームも知らない、ただボールを目で追うことで自分日本代表して戦っている気分になれる。

体感、高揚感、まるで同じ仲間とジェットコースターに乗っている気分。

試合が終わりCMに入った途端

さっきまでの興奮や

一緒に選手応援する仲間が消えた。

あるのは散らかった夕食のゴミストロング缶。

違うんだよ。俺が本当に求めてるのって。

なんだか自分がとてつもなく、

くだらなく思えてくる。静寂と不安に押しつぶされそうになる。酔ったのか、オナニーがしたい

何かこうなんとなく虚しい

こんな年にまでもなって、いつまでも同じことを繰り返している自分が情けない。

馬鹿みたいだ。

顔を洗うために洗面台に向かう。

鏡に写る、顔付きが幼いおっさん

顔をくしゃくしゃにして 大きな溜息をつく。

横になってもう今日は寝ようと思った。

やり直したい。

まれ変わりたい。

そんな感情けが頭のなかをぐわんぐわん回っている。

現在進行形

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