2014-07-31

選考者の質はラノベ新人賞だけの問題ではない

http://anond.hatelabo.jp/20140730014718

もちろんその中には公平な選考を行っている者もいるのでしょうが、私が実際に交流を持った彼らの選考基準は、それはもうひどいものでした。

面白さというものを計るに当たって、読む人間趣味嗜好が反映されることは少なからずあります

ですが、作家志望の彼らが選考で基準にしていたのは、なんら客観性もなければ、直感というには理屈に凝り固まった独自の創作ルールでした。

少し前に“……”の使い方を巡って持論を展開し非難を浴びた下読みの方がいらっしゃいましたが、彼などまだ生やさしいほうです。



元増田がしているのはラノベ新人賞の下読みの質が低下しているという話だが、

これは何も小説に関わる人間たちの間でのみ起きている問題ではない。

「人が何かを選ぶ」という要素が入るあらゆる部分で起こりうる問題だ。

とりわけ『面接』という「人が人を選ぶ」場所において頻繁に起きている。

現代面接基本的面接官達の主観で結果が決まる。

選考基準としての指標などはあるだろうが、

その指標全てに対して面接官なりのバイアスがかかる。

たとえば面接官が

「こういったチャラチャラした学生面接で嘘をつくものだ。全部の点数を2段階低く見積もっておいた方がいいだろう」

と考えてしまったシチュエーション想像して欲しい。

まり、公平をきすために用意されていた数多の指標全てに面接官の主観が入りこむ隙間があるのである

まり現代面接制度は「面接自身選考者としての資質」に大きく左右されてしまうのである

そのくせ面接官の能力が測られる機会は異常に少ない。

そのことに関して「人事課など元々左遷先のようなものから仕方がない」などと言う者すらいる始末だ。

そもそも全ての企業がその会社独自の求める人材をキチンと定義づけられていない事が問題なのかも知れない。

会社が求める人材が明確に定まっていないから、人事の主観が入る隙間がいくつも開いてしまう。

「優秀で」「よく働き」「誠実で」「素晴らしく」「俺と趣味があって」「健康的で」「サビ残も沢山する」、

そんな人材中小企業が求めていても何にもなりはなしない。

はっきりと絞るべきなのだ

キチガイ上司ともコミュニケーションが取れる根性がある人」「エクセルメチャクチャ上手い+雑用を苦にしない」、

そういった求めている人材の明確な基準を示せない企業に、「いい人材がこない」などと嘆く資格はない。

ラノベ新人賞も同様である

「どんなラノベを求めているか」という指標を示さずに「面白いラノベほすい~~^q^」などとのたまって応募を募るのだから

当然賞全体の選考基準はガバガバになってしまいその隙間に下読みの主観が潜り込んでしまうのだ。

日本語ができていれば通ります」という選考基準が通じた時代が終わったのなら、今度は基準を増やしていかなければならない。

ヒロインがシコれる文章」「共感できる主人公」「おっさん向き」「小中学生向け」、大きな括りを一つ増やすだけでいい。

それだけで何を選ぶべきかが明確になる。

変わり種を引き当てたいのなら「今までにないジャンル」とでもいって選考を募ってみればいい、

地獄絵図は広がるだろうが今度は「日本語ができれば通ります」の選考基準が復活して主観が紛れ込む余地は大きく減るだろう

記事への反応 -
  •  結構長いことライトノベル新人賞の下読みをやっておる者です。  このたび何が言いたいのかというと、ここ近年におけるラノベ新人賞下読みの質の低下についてです。  ご存じの方...

    • http://anond.hatelabo.jp/20140730014718 もちろんその中には公平な選考を行っている者もいるのでしょうが、私が実際に交流を持った彼らの選考基準は、それはもうひどいものでした。 面白さ...

      • 「どんなラノベを求めているか」という指標を示さず、って毎月何冊も具体例を出してますがな…

        • どのレーベルも同じようなラノベ出してるからもうちょっと住み分けしろ、みたいな事が言いたかったんじゃね? 実際ラノベの新人賞見てるとどこもかしこもオンリーワンだのナンバー...

          • 変態的な作品ばかりが応募されてくるので「うちが求めているのは普通の今風なラノベです」と選考結果の総評に書いたレーベルがあってな…

            • 今風なラノベって聞くと異世界転生最強ハーレム伝説系や非実在青少年ドスケベ超ギリギリエロス系しか浮かばんな ある種の谷間にあたる時代なのかもな

              • ではここで最大手・電撃文庫の今年の新人を見てみましょう。 「ゼロから始める魔法の書」 転生でも俺TUEEEでもないファンタジー。ケモナー向け。 「韻が織り成す召喚魔法」 ラッ...

                • 売れなそうだけど嫌いじゃないラインナップだ 大ヒット飛ばせるイメージは湧かないけど

                • 『ゼロから始める魔法の書』は本当に普通のラノベだったと思う。 古き良き時代のというか・・・。 反面、尖ったポイントがなくて埋没してたけど。

    • 俺、あるラノベ新人賞で三次選考まで行ったのをよそでは一次で落とされたことあるわ 文章力で落とされるレベルではなかったんだけど、もしかしたら下読みが変なやつだったのか

    • 編集は新人賞がコケたらこまるけど、下読みはその辺何も責任ないしな 気楽なもんだ

    • この時期にそんなこと思うってことは、あの賞のことかな?

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