『炎上する「無職の専業主婦の年金半減案」報道。問題の本質は女性間の対立ではない』
「人々の生活を支えるはずの生活保障システム、特に高所得世帯から低所得世帯への再分配を担うはずの税・社会保障制度が、日本においてはむしろ相対的貧困状態(以下、貧困と表記)にある人々の割合を高める方向に働くことがあります。」
「そして、OECDが2009年に公表したデータでは、世帯主が労働年齢にある世帯の貧困削減率を比べると日本のそれはOECD内で下から2番目の8.2%でした(OECD平均47.5%)。さらに、世帯内の成人が全員働いている世帯(ひとり親世帯、共働き世帯、単身就労世帯)に限ると、貧困削減率はOECD最低、唯一マイナスになります(-7.9%)。(※7:大沢真理『生活保障システムのガバナンス―ジェンダーとお金の流れで読み解く』2014年、有斐閣)
つまり、これらの世帯においては、政府が税・社会保障制度を通じて再分配を行った方が、貧困である人々の割合が7.9%高くなっていたのです。」
4年前の記事だけどこの状況は今も何ら変わっていないし