2022-07-18

PCが強かった今までとこれから

読者諸兄にDECという名前会社を覚えている人はいるだろうか。

ミニコンの名機と言われたVAXを世に出し、結局のところそれが理由で潰れた(正確には買収された)メーカーだ。

要は

という経営判断が致命的ミスだったと。

その後しばらくしてWindows95の登場と、それをPCで十二分に動かすことを可能にしたPentiumプロセッサが、それまでの状況を決定的に塗り替える結果となった。

そしてカトラーMicrosoftに引き抜かれてWindowsNTを開発し、後にこれがWindowsOSメインストリームになったと。

この流れの背景には、MicrosoftIntelによる革命的なパラダイムシフトが大きいと思う。

すなわち、従来のコンピュータにおいてソフトは「ハードのおまけ」でしかなかった。

それをビル・ゲイツ

「将来のコンピュータソフトの出来不出来こそが最も売上を左右する。ハードは優れたソフト動作させるための部品しかない」

予測し、PCプロセッサを作っていた「マイコン屋」Intelもこれに賛同したと。

そして賭けに勝った。

親友だったジョブズの影に隠れがちとはいえビル・ゲイツもまたこの一点だけ取っても恐るべき慧眼であり、偉大な人物だと思う。

ジョブズといえば「完璧で美しいけど高い」Macintoshの売上がさっぱりだったことを踏まえ、Windowsは「そこそこの値段でそこそこの性能」を落とし所にしたのも巧い。

とはいえMSIntelに何も不安がないといえば嘘だろう。

MSモバイル分野では今なお見る影もない。ぶっちゃけPCが廃れたらヤバくない?という。

IntelIntelで64bitアーキテクチャの主導権とZenアーキテクチャの大ヒットにより、少なくとも過去2回AMDに敗れている。

既にコモディティ化している「Wintel」のPCが今後どうなるか、注視したい。

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