今から10年ぐらい前、それぞれ1年ぐらいずつ間は開いてる。
どれも老人で、今思い出すと目がギョロギョロしていたような気がする。
3回とも同じ横断歩道のすぐ前、交差点の信号が変わるのを待っている人に声をかけていた。
今考えると歩行者が凄く多い所の一角で邪魔になるように占拠する時点ですごい迷惑だし、本当にしっかり考えた上で世の中を良くしたいと考える人達ではなかったんだろうなと思う。
今回の高須院長のニュースを聞いて、自分の署名もああいった人たちに使われているんじゃないかと恐ろしくなった。
そもそも署名の名簿なんて表紙だけ後で張り替えれば名前のリスト自体はあとでいくらでも変えられる。
内容がほとんど一緒だけど、微妙に方向性が違うことにすることだって出来てしまうだろう。
たとえば、「コロナウィルス対策を強化するよう政府に頼みましょう」と署名を集めておいて、実際は「コロナウィルス対策がおざなりな現政権は今すぐ解体してもらって対策を強化しましょう」という内容にだってできる訳だ。
そういったことをやられても説明パンフレットの端っこにAUショップの米印みたいにこっそり書いておいたと言われたらよく読まずに署名した自分が悪いことになってしまうだろう。
自分は10年前のある日、ふとそのことに気づいてから道で歩行の邪魔になるような形で署名を募ってる人に頼まれても「は?しねーよ?お前らみたいな自分のことしか考えられない奴らのためには署名はしねえんだよ」と目で訴えながら断るようにしてきた。
そのたびに心に織りのような物が溜まっていくのを感じたが、それで良かったんだと今回のニュースを見て確信した。
だが今度は逆に、今までに書いてしまった署名がああいった連中に利用されたんだろうなという後悔が募っている。