2020-10-09

学問価値は役に立つことにある

よく「学問は役に立つことが重要なのではない」などと嘯く人がいるが、これは間違っている。学問価値は役に立つかどうかで決まる。

まあ、大人になる過程でこういう「他人と違うことを言ってみたくなる時期」があるのは、別に悪いことではない。

しかし、高校生大学生1, 2年生ならともかく、もうすぐ社会人になる人や既に就職している人がこういうことを言っているのは恥ずかしいことだ。

実際、プロ研究者なら誰でも知っていることだが、学問世界ではその研究が役に立つかどうかは常に重視される。

自身研究既存研究とどのように関連し、他の研究いかに貢献するかを示すのは、論文を書く際の一般的マナーである。他にも、研究予算申請大学教員採用などのあらゆる場面で、「役に立つか」は重視される。

大学などの研究機関や国は別にボランティア教員採用したり予算を出しているわけではないのだから、これは当然のことである

たとえば、以下のPythonスクリプトを実行すれば、1億個の定理証明した数学論文が作れるが、それを投稿しても受理してくれる学術誌はひとつも無いだろう。学問的に何の価値も無い、つまり役に立たないからだ。

[print(f'{n} · {m} = {n * m}') for n in range(1, 10001) for m in range(1, 10001)]

要するに、研究者はこういうクズ論文ではないきちんとした研究をする必要があるし、その研究価値がある、つまり役に立つことを必ずしも専門家とは限らない人に示さなくてはならない。

これが学問世界の正しい常識である

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