時代のせいかもしれないけど、バブルを生きちゃった両親を持ったから今に来てのシワ寄せがすごい
バブル当時20代半ばだった母は4年続けた不倫をやめて大手企業の会社員と結婚した
将来安泰だと思って私を産んだものの、父は結婚3年でがっつり不倫
それがバレて離婚となった
高卒で手に職のない母は見た目が美しいけど頭の良くない人だった
そんなある日、母に高校時代から片思いしていた男が、祖母と母と私の暮らす家に押しかけてまで婚姻を申し出たという
幼い私を抱えながら夜に働くのは限界があった
その男は胸から腕、ひざ下までカラフルな和彫の入った正真正銘のヤクザだった
ホステスをやめた母は、うつ病になってベッドから起きれなくなった
それでも、母もヤクザの父も私をよく育ててくれたと思う
虐待は何一つなかった
長い夫婦生活の中で、あの二人は殴り合いの喧嘩をすることもあったし、
元サヤに戻ったのも最近の話だ
それは本当に良かったと思う
そんな両親を持つ自分は、きっと将来的にこの二人に使うお金が必要だなと思った
自分の人生のための退職金や、10年後に出世して大金を得れるような大企業では遅い
自営業でなんとか金を作った
ヘビースモーカーで、酒好き、睡眠もうまくとれないあの二人は、私が20代半ばの時に予想通り大きな病気をした
私がなんとか仕送りをして、食いつないでいくことになると思う
親を憎むわけでもない
誰かが悪いわけではない
全部時代のせいだと思う
それでもたまに、「実父が不倫しなければ」「次の父がヤクザでさえなければ」「母がもっと、」と思ってしまう
こんなこと思いたくない
あの二人は、私をよく育ててくれたのだ
思いたくないのに、銀行口座から減るお金を見ると頭に少しだけよぎってしまう
そんな自分が、情けない