世間では映画「ジョーカー」に対して、これは政府や企業などの権威への反抗だとか、白人至上主義を誘発するだとか、馬鹿げた評価をしているところがあるが自分は全くそう思えなかった。もっと身近な問題を扱った映画だと思ったよ。
まずは職業や人数でのマウンティングをかまして、暴力をふるってきた巨大企業の三人。
次に子供を守らないといけない立場にいながら虐待を見殺しにし、将来を台無しにしてしまう病気をもたらした母親。
最後に、テレビで一方的にアーサーを笑いものにし、視聴率稼ぎに利用できると知るやいなや、またテレビ出演させて笑いものにしようとした人気司会者。
これらの人たちはアーサーに対して見かけで「こいつは反撃できないだろう。してこないだろう」という考えでアーサーを傷つけているんだ。
しかしアーサーは反撃の手段を持っていたので死ぬことになってしまった。
僕らは普段、立場や人数の優位性で何気なく人を傷つけたり、突き放したりしていないか?
それをされた相手は納得しているのか。我慢しているのか。反撃してこないのは単に銃を持っていないからだけなのか。
相手に放った悪意ある言葉や行動で相手はどう思っているのか考えたことがあるのか?