卒業式や運動会の組体操や合唱大会や老人ホームに訪問してお年寄りのために見せる演劇のような学校行事で、生徒が先生の言うことを聞かずに真面目に練習しないまま本番を迎えるような状況が怖くて仕方なかった。
ほとんどの場合は、先生が生徒の尻を叩いたりなだめすかしたり、途中で演目の難易度を下げたりして、なんとか本番までに仕上げて切り抜けてたけど、行事の練習と本番は毎回憂鬱で仕方なかった。
一度だけ、本当に本番で生徒がてんでバラバラになって行事を放棄して中止になったことがあった。自分にとってまさに恐れていた悪夢の実現。
当然、外部の指導者の人は激怒したし、担任の先生は「毎年この行事をしていますが、こんなクラスは初めてです!」と怒りながら泣き出すし、その日の夜は生まれて初めて悩んで眠れないという経験をした。
先生は自分たちの担任をもうしないのではないか、行事を失敗させた自分たちはずっと家族や他の先生や地域の人たちから叱られ続けられるんじゃないかと思って。
もちろん、実際にそんなことは起こらず、担任はやや無気力になってクラスは崩壊気味のまま1年が終わってクラス替えになり、次のクラスではそういうトラブルも無く小学校を卒業した。
別に複雑な背景や心理があったわけじゃなくて、自分が優等生だったので(勝手に想像した)先生の辛い立場に感情移入し過ぎてたってだけだと思う。
急に当時の嫌な気分を思い出したので、書いた。