正直あまり後悔はしていない。
あと15年くらい早く生まれていたら、自分はジェンダー的なあれを自覚していた可能性もある。
女性として、(今は太っていて醜いが)自身の胸は魅力的だったし、学生の頃は可愛らしい恰好をすることが好きだった。
でもあくまで変身の過程やそれっぽい自分を楽しんでいるだけだ。
けれどあくまで女性らしい自分を演じる、という「自分ではないナニカ」になろうとしているのが否めない。
恋愛も、自分を愛してくれる人しか好ましく思えなかったし、そう思ってくれるのが男性が多かった
結婚もして、いずれ母になる、と思っていた。
あまりに真剣みのない私の適当な考えに呼応してか、私の子宮は正常であることをやめてしまった。
正直、少しほっとしている。
命を育てるのは自分がない私には重すぎる。
個性を育てろ?普通がどんなものか、それなりの正解をしてきただけの自分には、多様性というものがわからない。
生き物として殖やすという使命が行えないのは申し訳なく思えるのだが、
私のような人間が育てるべきじゃなかっただろうからちょうどよかったのかもしれない。
そんな自分だから、別にがんのことを気にしているわけでもないし、そもそもとっちゃえば死ぬわけでもないし、
他者に子供の話をされても気にするたちでもないし、女じゃなくなったとかそういうことをぐちぐちいうわけでもない。
だけど自覚できない程度にはストレスがあるようで、爪噛みや指の皮膚を噛み千切るのが再発してしまった。
こまった。これじゃあ気にしてるみたいじゃないか。
嘘ですね