保育園児らが遊んでいた砂場に車が突っ込んだ事故を、NHKニュース7の冒頭で見てそう思った。死人は無し、被害規模や状況などで全国ニュースの冒頭で報じるほどの特殊性も無い。せいぜい地域ニュースレベルだ。十数人もの死傷者を出した大津園児事故があったからこそ、便乗してニュースになったのだろう。類似事件を連続的に報道して世論を作るのがマスメディアの仕事とはいえ、報じる価値のない事件をニュースにすることもないだろう。
私が自動車免許を取得した時は、交通事故による死者は年間で約一万人だと教えられた。死者数は年々減少していて、2018年を調べてみたら3532人であった。交通事故死者数の減少にともない、ニュースでの報道も少なくなったかというとそうではない。個人的な感覚だが、交通事故の報道は増えている。
ニュース解説者の池上彰氏はかつてNHKの記者をやっていたが、新人の頃に殺人事件の取材をしていたら上司に叱られたという。その程度の事件はニュースにならないから取材しても無駄だと。今から五十年ほど前は、ただの殺人事件は珍しくなくて、ニュースにならなかったそうだ。何の番組か忘れてしまったが、氏がそう発言したのを覚えている。事件がニュースになるか否かに明確な基準はなく、マスメディア関係者が珍しいと思うか否かで主観的に決めているそうだ。
日本が平和であり続けて五十年もたったら、今では珍しくもないことが大きな事件としてニュースになっているだろう。「歓楽街で酔っ払いが嘔吐。進行するモラルの低下」、「スーパーで万引き犯を現行犯逮捕。犯人はレジレス決済と勘違いしたと主張」
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50年前で考えるとめずらしくないんでニュースにしませんってのはどうなん?時代は変わるのよ