3年ほど付き合った男と別れました。
とても愛しかったし、愛されているように思っていたのですが、結婚についてを問いかけたところ、お前とは結婚する気はないと言われ、身を引くことに決めた。
愛しい気持ちは変わらないが、わたしもいずれは結婚し子を持ちたいと思っていたので、割とあっさり引けました。
彼とわたしの間には婚姻関係に至れるだけのきずなや愛情や相性の良さがあると感じていたのはわたしの方だけで、彼の方にとってはそうでもなかったという点だけが胸に突き刺さって痛かった。
男性も女性も変わらないと思うのですが、良い年になると恋しく思う相手以外に時間を割くのは苦痛です。
仕事も趣味もそれなりに守るべき生活もあり、自分のリズムを崩さないようにいち社会人として必死で暮らしていると、そこに新しくもう一案件加えることにとても気後れする。
それこそ恋してしまえば感情やリズムを崩され相手に振り回されてしまうことすら甘美な体験ですが、いい年になるとそう簡単に恋できない。
わかれた彼と初めて触れ合った晩はわたしも彼もまだ22で、熱に振り回されるように逢瀬を重ねていましたが、ここ最近は食事するのも会話するのもその他もろもろもすべてルーチン作業。
それで成り立っていたのがありがたかった。彼といるのは楽だったし癒しでした。
こんな干物関係にながらく身を置いてしまったために、マッチングアプリでなんとなく素敵な方だと思いメッセージをやり取りしていても、いずれ会うとなったら襲ってくるに違いない気疲れの予感にすでに気疲れしてしまい、筆が鈍ります。
記憶の奥にかすかに残っている恋心というやつは、この気疲れこそ極上のスパイスに変えてくれるものだったと思う。
それにしてもマッチングアプリというものはどうも陳列された異性同士で値踏みをしあう感じが風情がないように感じてしまいます。