2018-07-20

孫正義氏、相乗り規制批判

https://www.toonippo.co.jp/articles/-/57780

孫さんが、ライドシェアについて規制されてるのは時代遅れだと批判している記事

規制緩和と産業保護問題については、経済活性化のためには規制緩和を進めて消費者利益を大きくしよう、というのが経済学では言われる。

なので、孫さんはすごく正しいことを言うなあ、と一瞬思ったのだけれど、本当に規制緩和は正しいのか?と疑問になる。

ライドシェアが実現すると、タクシー需要ライドシェア需要に移り、タクシー運転手の供給が減り、タクシーの単価が下落する、という前提で話を進める。

事業をやっていて、ライドシェアをやりたい人にとっては規制緩和正しいのだと思うし、利用者も安く移動ができるようになり、生産性が上がる。

反面で、タクシー運転手の仕事が奪われて、離職率高まる経済の仕組みとしては当然の流れだ。でも、ほとんどの人は、タクシー運転手ではない。なので、社会合理性に従うのであれば、規制緩和に進むのは当然のことに思える。

では、逆に産業保護を受けるタクシー運転手の立場で考えてみる。産業保護のおかげで、低い生産性でも、収益を生み出すことができる。

そのおかげで世の中のタクシー運転手たちは、生計を立てることができ、雇用は守られる。

ライドシェアが実現すると市場はどうなるのか。

タクシー需要ライドシェア需要流れる

タクシー需要減、ライドシェア需要増)

消費者にとって移動コストが下がる

(移動単価の低下)

・総需要の拡大(タクシー需要ライドシェア需要

市場規模の拡大

タクシー雇用の縮小

ということで、利用者は得をする反面で、タクシー運転手が減るため、離職が発生する。移動単価が下がり、労働密度が上がるため、仕事が大変になる。

(上がった生産性賃金に反映されるかはわからない)

以上の話を、規制緩和と産業保護の話に一般化すると、

規制緩和をする→雇用が減る→失業が発生→労働力の価値の下落→労働状況の悪化

ということが、薬局であり、農業であり、すべての保護産業で起こる。

労働生産性は上がるけれど、全体の雇用が減る。失業した人は新たな仕事を、見つける必要が生まれるけれど、賃金もその生産性保証されない。

結果として労働者全体の幸福度は下がるのではないか

ということで、資本主義による競争推し進めても、世の中の大多数は労働者なので、世の中幸せにならないんじゃない?と思うのである

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