この世の中、どうでも良いことで満ち満ちている。その最たるものは芸能ニュースである。
中年男性アイドルグループの誰それが女の子に対してどうしたこうした、そんなニュースが連日流されていて、大きく取り上げられていて、それで大の大人が大勢やいのやいのいっている。程度が低い。ばかか。
そんなことをしていて何が楽しいのか。他にやることがないのかといいたい。
実際ないのだろう。やるべき仕事が他にないのだ。やるべきことがない、求められてることがない暇な人々が、そういう事柄を取り上げて時間を費やしている。ある意味かわいそうな人々である。
しかし異なる視点で見てみれば、それはその程度の事柄に時間を費やしていて、それでなお生きていくことができているという事でもある。つまり平和で幸せな人々なのだ。日々生きていくことに汲々としているような人々でれば、そんなどうでもいい事柄に時間を費やすことなどできはしない。自身の人生に何ら関わりのないような事柄に時間を費やして、それでもなお、のうのうと生きていられるのだ。すごい国である。
幸福な環境の中にいる人々といえる。この日本とはそういう素晴らしい国なのだ。弱者にとても優しい。誇るべし。
しかし、その弱者と呼ぶべき人々が幸せを感じているかといえばそれは疑問である。程度の低い事柄に多大な時間を費やしてそれでいて気にならないような人々が、精神的な満足を得ているかどうかといえばそれは疑わしい。
朝の情報番組とやらが見苦しくてしようがないのでこういうことを書いた。普段は見ないのだが、旅先の朝食会場で、大音量で流されていたりすると嫌でも耳に入ってしまう。つくづくテレビは愚者製造マシンである。そのなかに程度の低い事柄を仰々しく口にする大の大人が大勢いる。恥ずかしくないのか、コメンテーターとか自称する人々は。見苦しい。気の毒ですらある。若い人たちは真似してはならない。