2018-02-08

よい子という呪い

小さい頃からよい子であるように育てられた。私はもともとの気質として依存的なところがあって、あらゆることを一人で判断するのが苦手であるし、自分感情よりも他人から褒められることを優先するべきだという考えが染み付いている。良い子でいることは楽で、自尊心が満たされる行為だった。今までの人生ゆっくりじっくりと「よい子の呪い」を自分にかけながら生きてきたのだ。

大学受験が迫ってきたとき、将来は直に人のためになるような仕事に就きたい。結婚出産もしたいと思った。だから医療系の資格を取ることに決めた。

大学に通う中で辛いことや、この仕事をやっていく自信を無くすことは何度もあったが、勉強していく中で「これが一番やりたいと思える仕事だ」と感じられるようになった。結婚しても、出産しても、仕事を続けたいと思った。

一方で、私はそもそも結婚したいのか?出産したいのか?という、今向かって行っている方向を全否定するような疑問が湧くようにもなった。小さい頃から父親に、「結婚出来ない女はかたわと一緒。」「○○ちゃんは早く結婚すると思うな。」「○○ちゃんは嫁いでいくから…」「勉強なんか出来なくていいから男を見る目を磨け、家事完璧しろ。」と言われてきた。私は、父に 結婚するのが当たり前であるという父の考えを刷り込まれいるか結婚しようとしているんじゃないのか?父に馬鹿にされたくないか結婚したいんじゃないのか?父に「女は結婚したら仕事をやめるものだ」「女は家事が出来なきゃいけない」「俺は男だからいいけど…」など、男だから、女だから、と言われるのが嫌で仕方なかったのに。私は本当に結婚したいと思っているのか?

結婚しても仕事をするって、当たり前のようにやっている人もいるけれど出来る自信がない。(私は物事を同時に行うキャパが小さい。)今 付き合っている恋人は、「自分は古き良き日本男子だ」とか「俺は家事はできないから」なんて言っているし、いつも夜遅くまで仕事をしているから率先して家のことをやってくれるとは思えない。

ずいぶん脱線してしまった。よい子の呪いがかかっていることで、結婚したいという気持ちが、自分の本当の気持ちなのか 親を安心・満足させるめなのか判断がつかないのだ。もし私が結婚しなかったら、父は私を罵ると思う。馬鹿にすると思う。それは嫌だ。結婚したら、出産を望まれる。恋人子供が好きだ。でも結婚して出産したら、父は仕事をやめろと言うと思う。私は仕事を続けたい。でも仕事と家庭を両立するようなキャパはない。実家に帰るたびに仕事をやめろだとか子供を作れだとか言われてはかなわない。子供を産んだら今度は、子供可哀想から仕事をやめろと言われるだろう。何をどうしたって全てが丸く収まることはないのだ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん