2017-09-29

なくなった祖母の宝物は

祖母が亡くなった。

去年まで元気だったのに、半年前に骨折

それから寝たきりで

脳梗塞になり、しゃべれなくなってあっという間だった。

祖母とは、高校卒業まで同居していて

私が大学上京してからは、お正月に顔を合わせる程度になっていた。

在学中、「美味しいもん食べなはれ。たまには元気な声きかせて」と

ダンボールにいっぱいの食料を詰めて

絵葉書と共に送ってくれていた。

一度だけ都内旅行に来たことがあり

ほおずき市に連れて行った事を今も覚えている。

汗だくで、化粧もすぐ落ちてしまった、暑い日だった。

私は当時大学四年生で、祖母自由に使えるお金が少なく

二人して安いお鮨やさんに入って、おいしいおいしいと言いながら

たくさん食べた。

卒業してから数年経って、お正月に帰るたびに

結婚するなら、優しい人にするんやで」

自分若い頃は…」

色々と説教をされていた気がする。

ありがたくも、少し鬱陶しく感じていた気もする。

そうこうしているうちに

正月帰省せず、友人や彼と過ごすことも増えていた。

去年のお正月帰省した時に

祖母自分宝石を入れてるケースを引っ張りだしてきた。

これとこれをあげる、と 大事ネックレスやブローチを中から出して

私に手渡し、「自分が死んだら、中のもの全部持ってってええ」などと言うが

そんな辛気臭いこと言わないで、あのババアまだ生きてる!ぐらい長生きしようと

二人で笑っていた。

先日、祖母の遺品を整理していた時

ふと、宝石のケースを思い出し のぞいてみた。

中に宝石らしい物は何もなかった。

その代わりに、私と一緒に撮った写真や、在学中書いてあげた手紙や、

小さい時に作ってあげた折り紙などが入っていた。

あのお正月にもらったもの以外は、全部換金していたようだ。


ボーナスでたら、日帰りでなく泊まり

もっともっと美味しいお鮨やさん連れていくから

東京遊びにおいでよ」

そんな、のんびりしたことを言っていた自分が悔しかった。

来年は、婚約している彼と お墓参りをするのかな。

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