2017-08-24

コメが食えないメンヘラ

もう10年以上前になるだろうか。当時の職場に25前後女性が入ってきた。

なぜか俺が教育係に抜擢されてしまい、上司(女)と新人と3人で、顔合わせを兼ねて昼ごはんを食べに行くことになった。

上司新人は、午前中の面談雑談就業規則説明)で既に仲良くなっていた。いや、後から考えると、なんか上司がすごく優しかった。まるで母親のような優しさ。

和食屋に入って日替わり定食を食べることになった。

料理が届くまでは、楽しく無難に会話できていたと思うんだ。

料理が届いた。

新人「あの増田さん、よかったら私のご飯も食べていただけませんか?」

俺 「いいの?おかわりしようと思ってたから、食べられるよ」

ここで上司が目をうるませながら語りだした。

なんでも彼女は、幼いころに両親が離婚し、伯父(叔父かも?)夫婦養子になったらしい。

しかし血の繋がっていない義母から愛されることはなく、食事は他の家族とは別のものを出されたのだそうだ。

みんながご飯を食べている時に、パンうどんを食べさせられたのだと。

それがトラウマで、一人暮らしを始めた今でも、ご飯を食べると気分が悪くなるから、食べられないと。


ん?

待て待て。その話を真に受けたのか??

それは、米アレルギーだぞ。

× 愛されていなくてお米を食べさせてもらえなかった。

○ 愛されていたからお米以外を食べさせてもらえた。

だぞ。

毎食毎食、わざわざ米とは別にパン麺類を用意するのが、どれだけ大変か。

献立によっては、パンに合うようにアレンジもしてくれただろう。

(お前の言葉を借りるなら)血のつながっていない、義理の姪のためにですよ。

すごく優しいお母さんじゃあないですか。

ということを、やんわりと言いました。

場がしらけました。

次の日、俺は名目だけの教育係で、実務の教育係は別の人になりました。

2ヶ月後、俺が異動になりました。以前から興味がある部署だったので、嬉しかったです。

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