もうすぐ30になる。
子供の頃から本や漫画が好きで、気がついたら中学高校では友達と絵を描き合って楽しんでた。
田舎の高校生だったからコミケへの憧れが異常に強くて、大学は秋葉原やコミケに近い都内を選んだ。
大学でいわゆる漫研のようなサークルに入り、同人活動を始めた。
友達は少なく、知人は全てイベント経由の人、恋人も同人関係の知人から。
自分を表現できる場所は同人誌の中だけだと、本当にタイトル通り、自分が周囲と繋がるには同人活動しかないと思っていた。
部数や数字で見えるものに悩んだり焦ったりしても、自分にはこれしかないからと続けてきた。
でも、最近地元に戻り、地域内でオタク以外の活動をするようになって、同人から足が遠のき始めた。
同人やってなくても、私が絵を描けなくても、飲みに誘ってくれる知人がいる。遊びに行く友達がいる。
未練も全くなく、今は好きなゲームや本を、他の趣味の傍ら楽しんでいる。