内集団での悲劇が他の集団の悲劇よりも関心が向き、感情が動かされるのは普通で、アメリカに本社を構えるフェイスブックがこれを実行したのも、フランスがアメリカと同じ西側先進国で、さらに言えば(一応)ヨーロッパ系白人国家だからだろう。
よって、フェイスブックとそれに乗った(欧米諸国の)ユーザーのアクションは恐らく内集団意識に突き動かされたものであり、世界の人々を国家という概念を超え、同じ市民である仲間ととらえるコスモポリタニズムとは対極に位置している。
なぜなら、コスモポリタニズムは国家という概念を超えたものであるから、愛国心の象徴である国旗をアイコンにかぶせるのはその本来の意味に反しているし、中東のテロに対してはスルーでフランスの事件にだけ過敏に反応するのもおかしいからである。
したがってこれらの行動が強力な内集団意識に基づいている以上、中国ほもちろん日本で同じようなことが起きても、フェイスブックはこのようなことはしなかっただろう。(というか想像できない)
ではなぜ、日本人の中に自身のアイコンをトリコロールに染める人がいるのだろうか
なにか長期間留学した経験であるとか、縁があるだとかでなければ、距離的な問題もあるし、西側先進国と言うくくりではあまりにも弱い内集団意識ではないだろうか?
自分たちに同じようなテロが起きても恐らくフェイスブックはフランスに対してのそれと同じことはしてくれないのに。
そしてさらに言うならおそらく本人たちも、同じテロが人種的内集団である中国や韓国でおきても彼らの国旗で自分のアイコンを染めることはしないのに。