見たことある人は知っての通り大半は1960~70年代の、下手をすればそれ以前の昭和歌謡大全集みたいなものだったりする。
本音を言えば、当時の流行を知って、世代である職場の上司や父と話を合わせるのにはいい。
いいが、それ以上に価値を見いだせない番組だとしか思っていない。正直当時のセンスは自分の好みではない。
ハッキリ言えばダサい。うすら寒い。カッコよくない。←ここ重要
世代間での感性の格差、あくまで一個人の感想なので目くじら立てないで欲しい。
父は御多分にもれず昭和歌謡の全盛期を経験した世代で、当時の特集が組まれると録画をするくらい好きだ。
録画された番組を見ては家族に当時の思い出話や歌手の素晴らしさを説いている。
その姿は実に楽しそうだが、時折無言になっては番組をジッと見ている時間が必ずある。
その背中を眺めると、懐かしさにとらわれているのかもしれない背中だと思う。下手をすれば哀愁すら漂ってくる背中だと思う。
その背中を見て、ふと気付いた。
新しい時代だと、素晴らしい音楽だと信じた過去に寄り添うばかりの、懐かしさに依存するだけの残骸なのだと。
面白いものは面白いと言いつつも、結局自分の経験した青春を引きずるだけの残滓なんだと。
そう思うと背筋が寒くなってきた。