生まれて初めて働いた。
いや、正確には働いていないかもしれない。
万が一自分を酷い扱いしたら実質的な雇用主の父親に何されるか分からないわけで、周りからめちゃくちゃな扱いを受けるわけではない。給料もしっかり払われる。
でも物凄く疲れた。
物凄く疲れた後に、10辛の味がよくわからないチキンカレーを流し込みながらダウナー系の自称高学歴で親が金持ちで医者の文を読んだらさらに疲れた。
そもそも親の課金で高学歴とかいうなら数千万を家庭教師やら塾に投資されて京都のゴミみたいな私大に通う自分は何者なんだよと。
その後、三省堂書店に向かう。
三省堂書店の入り口の窓で自分の容姿が映ったのだが酷いものだった。
顔と体のバランスが奇妙だ。
顔がとても大きい。そして自分の肌はみんなから羨ましがられないどす黒い色だ。
そして顔からは膿やら肉やら血やらが吹き出ていてドロドロでボコボコだ。
いい印象は持ってないに違いない。
文庫本コーナをとりあえずうろうろしていたら、以前ここで見た酷い容姿の女子高生を思い出した。
謎の親近感で「ひどく不細工だけど頑張って」と身勝手なことを思ったのをつよく覚えている。
あぁ、顔も綺麗だ 制服も綺麗だ 美しい。
あの女子高生に勝てない。ルミネウエストで騒いでいる女子高生には勝てない気持ちと同時に「死ね」と思う。