大学では生物学の一分野を専攻したが、社会に出て役だったかというと微妙。
製薬会社勤務。
製造やら品質管理やら開発やらいろいろやったけど、大学を出た意味はあんまり感じない。
原理や背景の前置きの説明抜きで実験をしたり作業したり出来るのでよかったというくらいのもので、バイトの高卒だって同じ作業にあたれる。
今は道具が揃ってるから、決まった器具で、決まった分量はかりとって、決まった機械に突っ込めばいいだけで、脳みそなんか使わないし。
ネズミの手術だって、習うより慣れろだから、たとえ大学を出なくたって仕事としてやらされたら覚えたと思う。
データを分析したり、計画を立てたりするには、多少は知識なんかはいるけれど(直交表に割り付けるとか、重回帰分析とか)、高卒だって本を読めば覚えられることで、実際そういうの知ってる高卒も一人知っている(理由はわからない)。
なにより、L18に割り付けて実験することなんて大学の頃は縁がなかった。
大学じゃ一回数万の実験を数回、それでデータをとって解析してっていうことの繰り返しだったんで、「18とか誰がやるんだろう」って思ってた。
今勤めてる企業だと一回100万以上かかる検討を18回とか72回とかやって一区切りでビビった。
で、最近思うのは、座学で覚えられるような学問は大学まで行って学ぶ必要なんかない。
勝手に独学でなんとかなるし、そのハードルは年々低くなっていくだろう。
大学に行くならば、既得権に守られた資格(現状医師免許くらいだろうか)が手に入るところか、特殊な人脈(とはいうものの、大学で人脈が手に入るかは甚だ疑問だ)が得られるところしか価値はないんじゃないかって思う。