職場で隣の人が鼻水をすすっている。ズシュゥーッ!キュジュルルッ、シュシュジュジュウウゥ…。
明らかに花粉症なのだが、「私は花粉症じゃない!この時期になると鼻水が出るだけ」などと言い張っている。声が大きいのでよく聞こえる。意味がわからない…。
彼女にとって、花粉症であることがカッコ悪いことでとにかく認めたくないのかもしれないが、そんな往生際悪い様子が痛々しいし、女性なのに人前で鼻水を啜ることのほうが恥ずかしいのではないかと思う。
年齢は聞いたことがないが、40代前半であることは間違いないだろう。年相応に老化しているので、見た目だけなら小学生くらいの子供が居てもおかしくない雰囲気。
しかし独身である。ちょっと変わってるのかな、と感じるところもあるが、それでも、元気に仕事もテキパキこなすし、電話応対なんかも丁寧なので、きっと悪い人ではないのだろうなと思っていた。
それが、最近隣の席で様子を見ていると、偏ったところがあることがわかってきた。女性らしさというものが皆無なのである。
おしゃれもしてなくて毎日すっぴんで出社していて、聞く人が聞いたら眉を顰めるような文句も大きな声で言い放ち、デスクの引き出しをドカドカと乱暴に開け閉めしてオフィスをドカドカとあるく。
優しさや、周囲の目を気にせずズケズケとした物言いなど関西オバハン的行動という意味では、ある意味女性ではあるのかもしれない。しかしいわゆる男が落ちる、という類の女性らしさはない。
100歩譲って媚びる必要はないが、やはり男は女性らしさに惹かれるものである。おそらくこの人は「これで好かれないのなら別にかまわんわ!」という超意地っ張りで生きてきたのだろう。
よくいえば、自分の意見をはっきりと述べられる人であるが、周りの空気を読めないとか、協調性がないとか、まあそういうことである。
もう後は死ぬまで1人生きるだけなんだろうな。まあ本人の意思で頑なに育ってきたのだから、何も言うまい。
ついこの前も、オフィスで「そんなの嫌です!」などと喚いているのが聞こえてきた。派遣社員である立場を明確に主張して、やりたくないことは私の仕事ではないと言い放つ。
若くてかわいくてスレて人生が破たんしてなくて素直で笑顔が素敵な派遣さんと交代してくれないかなぁ…。
隣の課に、30代くらいで清楚な感じで素直で笑顔が素敵な派遣社員の方がいる。おっぱいが大きいのだが、形が整っていてウエストも細くて、めちゃくちゃ美人でもないけど物腰が控えめで素敵な方だ。
でも左手の薬指にはきらりと光るものが。やはりこういう人は結婚してるんだよな。それでいて身なりもきれいにしている。結婚していても手を抜かないのは大切だよな。
俺も40代独身だが、人のふり見て我がフリ直せ。苦手意識を遠ざけるのではなく、最低限の好かれる努力を拒まずにとりくんでいきたい。