http://d.hatena.ne.jp/tsumiyama/20110307/p1
子供の殺人事件が減っているのは事実で、厳密には人口当たりとか色んな尺度で見ないといけないけど、「悲惨な事件が増えている」というマスコミ等の情報はデマに近い印象が強いのでちょっとうんざりだが、こいつの主張はちょっと待て。
明らかに、1980年代などと比べても、いまどきの方が子供への監視は厳しくなって、保護者は目を離すな、が徹底している。
※例外とか地方差とかそういうのはあるが、日本全体でいえば明らかに厳しくなった。
昔なら子供だけで遊ばせていたのに保護者がつくようになったり、子供がほんのご近所の友達のうちに行くのにも保護者が同伴したり、子供だけで自宅で留守番させたり、ちゃんとしたデータを見たことがあって言うわけではないが、絶対に増えている。
※子供、とひとくくりにしたが当然年齢・学年によってさまざまだが、子供と呼ばれる範囲ならどの年齢でも多かれ少なかれ上記傾向があるのはかなり自信を持って言える。
さて、「子供の殺人事件」の発生率と、上記のような「子供の監視強化」の関係をまともに論証した研究は存在するのだろうか?いや、きっと探せばまったくないことはないだろうが、
「監視が今のように厳しくなかったらもっと犯罪が増えていた可能性」はないのか?
その可能性を理解しないで「子供から目を放しても大丈夫」と言ってしまうのは無神経ではなかろうか。
しかしながら、一方で、上記のような子供の監視強化は、明らかに保護者の負担を増やしている。(場合によっては保護者以外も)。少子化の原因はいろいろあるが、子育ての大変さも要因の一つではある。特に共働きと子供の監視の両立の負担の大きさはいろいろ言われるが、その要因の一つになってやしないだろうかという不安はある(唯一の原因ではないし、どれほど主要な要因かは資料を知らないが、要素の一つにはなるとは断言できる)。
「子供の保護」にかかっているさまざまなコストに対して、今の社会の傾向がそれにはたして見合っているのかどうか、ちゃんと検証されているのだろうか。
※昔に比べて子育てしやすくなった要素もあるのだが、その有無は今の文脈では結論に影響しない
実際問題、「子供保護社会」が「どれほど子供を救うのか」について、「じゃあどうすべきかなんて簡単じゃん」と言えるほどに明確な因果関係が研究で立証されることはたぶんない(殺人事件数の増減だけを例にとっても、それにはあまりに多くの要因が絡んでいて、風が吹けばおけ屋がもうかるとかバタフライ効果みたいな例を持ち出すまでもなく、これに限界があるのはどうしても仕方がない)。しかし、「子供の監視強化」が正しいのか間違っているのかについて、科学的根拠もなく印象論で向かっていく世間の情勢には大いに疑問を感じざるを得ない。
みんな、正気になってくれ。
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