2021-06-30

バイト日記

 私史上最高に第一印象が悪かった高校生新人アルバイトの子は、トレーニング期間を終える前にいなくなった。彼女最後に見た時は、彼女ベテランの昼勤パートさんと組んで仕事をしていたけど、かったるそうにずるずるだらだらゴミ捨てをやっていた。昼勤はすごく厳しいので、そういう風にてれんこてれんこやってるとダメなんだろうな。

 あの子は印象は最悪だったししゃべるとやっぱり宇宙人みたいな変わった子だったけど、根が悪そうには見えなかった。自分の印象や性格がどういうものレッテルを貼るのは自分ではなく他人ということを知らない人っぽいなっていう感じ。

 高校生なら大概そんなもんだろうか。たとえば、「自分は優しい。何故なら自分は優しいと自分で思うから」「自分仕事ができる。何故なら自分仕事ができると自分で思うから」みたいなことを素で思ってしまうみたいな。

 コロナ警戒レベルが下がったとたん、夕方ラッシュ時に激混みするようになったが、そのぶん20時以降はあまり混まなくなり、徳に21時以降の子供連れ客は減った。きっと、コロナ流行が完全に終わったとしたら、みんな夜に外食に行くので、コンビニもっと暇になると思う。

 昨日は昼間すごく暇だったらしく、大量の米飯サンドイッチ惣菜パンが残っていた。しかも前日のシフトの人が、売り場に大量に前日の商品が残っているのに入荷したばかりの商品をその後ろや別の棚に突っ込んだらしく、日付の違う同じ商品が入り乱れた状態だった。

 納品の時間の前に客足の途絶える時間があったので、パンの棚を整理していると、私が空けた場所にAさんがダブついている商品を次々放り込んでいくのでげんなりする。あまり多くの古い商品が残っている状態で新しいものをその後ろに並べると、お客様は後ろの新しいものを引っ張り出して買っていくので、一番古い商品が売れ残る。というのを、Aさんは半分わかっていて半分わかっていないので、わざとやる。Aさんは「自分が客だったら棚の奥の方に手を突っ込んでまでいくらか新しいものを買うなんて馬鹿なことはしないか大丈夫だ」と思っているのだ。Aさんは何でも自分自身を基準物事を考えすぎる。

 AさんがDさんからフリーター女子18歳さんの家庭の闇が深いという話を聞いたらしく、フリーター女子18歳さんはボロい団地に住んでる母子家庭育ちで母親から嫌われてるっていうしやっぱり不幸なんだ人生終わってる……とか言うのだけど、フリーター女子18歳さんは私にはお母さんとすごく仲が良いって言ってた、と私がAさんに言うと、Aさんは私を嘘つきかもの知らずみたいに言う。人は一つの出来事を必ずしも誰に対しても同じように話したりはしない、とAさんは思わないようで、Aさんは「自分が知ってることだけが正しい。何故ならそれを知ったのが自分から」という考え方をよくする。

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