2016-12-25

サイタマ小野田と緑谷は本来の道で報われてほしい

ワンパンマンのサイタマに対してこうあって欲しいという思いが見る人ごとに異なっている。

俺のサイタマは最強だが日常を逸脱することができず、就活という変化すら許されなかった男だ。

ヒーロー活動本来自分を取り戻したように見えて、実は3歩後退したまま突き抜けてしまったように見える。

ずば抜けた力を認められるわけでもなく、ただ日常が過ぎていく。

一方で村田版サイタマコミュ力が高く、好奇心旺盛で、己の力を試し、誇示し、世界に影響を与えたいと願っている。だからその他大勢の主張には深い信念がこもっており、それを理解した上でぶっ壊す所に面白さの重点を置いている。

ONE版サイタマ世界ルール理解できない。だからその他大勢正論が的を外しているように描く。サイタマ真剣相手ルール理解しようと試みるも、いつもすれ違ったまま勝負がつく。そこに笑いの重点を置いている。

俺が見たサイタマと、そこから弱虫ペダル小野田僕のヒーローアカデミアの緑谷が進む道を重ねて見れば

強大な力を持ちながら一番大切なものをことごとく守れていない共通点を見出すことができる。

彼らは本来一番大切であったであろうもの(髪の毛、アニ研、生まれつきの個性)に救いが無い。

物語構造的に異世界転生して無双するパターン類似している。

から俺は誰にも憧れることができず、ただただ救われてほしいと祈るばかりなのである

村田はよく自分限界とどう向き合うかというテーマを描いている気がする。

努力根性で好きなだけインフレできる少年漫画でやる内容じゃねえなと思いつつも俺自身そのテーマは大好きだ。

結局は気持ち問題解決するしかないのかもしれないけれど、読み手に生きる希望を考えさせるきっかけになる。

力があれば努力に見合った報酬が得られる。

主人公は力もあるし努力もする。だから報われる。

そういう状態になるために一回死んで異世界転生すればいいよっていう救いを物語は与えてくれる。

・・・・・・いやいやそうじゃない。

そうではない結末を見せるために、

サイタマヒーローと決別して就職成功するべきだし、

小野田自転車辞めてアニ研作るべきだし、

緑谷は個性を使わずヒーローになるべきだ。


でもかわいい女の子のためなら仕方ない。なりふり構わずやることやるだけだ。それでいい。

でも少年漫画から望み薄だな。

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