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はてなキーワード: ノベルとは

2024-09-20

anond:20240920115805

アイマスシリーズはアケ時代からほぼ全て触って来たけど、スマホゲーシリーズぶっちゃけやる事がほぼ同じというか

射幸心煽り方が新衣装ガチャで引けるよ!で収束しちゃってて単純に飽きてしまった。

例えば推しキャラ自由に着せ替え出来て、他ユーザー交流出来るよ!とかあればまだマシなんだけど。

どこを楽しめばええん?ってものばかりになってしまった・・・

別にアケマスやSP、2みたいにギス要素入れろとかじゃなく、ノベルゲーでも良いからきちんとシナリオが楽しめる物を作って欲しい。

2024-09-03

anond:20240903132945

語り手を信用できなくするのに便利だから一人称ノベルゲーにはわりと多いな。

2024-08-23

歌い手ファン層向け】乙女ゲーム歌い手起用の話

<注意書き>

歌い手さんのメインターゲットである10代の方を前提としてお話ししていますが、漢字等読みづらかったら申し訳ないです。

乙女ゲーマーも様々な考えの人がいらっしゃるので、こう考えている人もいるというくらいに思ってくれると助かります議論する気はありません。

記事内の乙女ゲームとは、コンシューマー乙女ゲーム(家庭用ゲーム機)を前提としています

別界隈や10代の方も大歓迎

好きな人のことを悪く言われるのって辛いですよね、乙女ゲーマー界隈がザワザワしていてごめんなさい。

現在いろいろあって、乙女ゲームのファン層は縮小傾向にあります

さらに、今の乙女ゲームのメインターゲットである20〜30代に売り続けるだけでは、仕事結婚出産で忙しくなったユーザーが離れてしまリスクを抱えているんです。

私自乙女ゲームに手が回らなくなって、乙女ゲームをやめてしまった人を何人も見てきました。

そういう状況なので、歌い手採用きっかけで10代の方に興味を持ってもらえるのは、私的にはとても嬉しい状況なんです。

実は私自乙女ゲームをやるきっかけになったのは、ニコニコ出身歌い手さんが主題歌担当キャラクターが気になるという流れで、今では何年もどっぷりと乙女ゲームに浸かっているんですよ。

また、乙女ゲーム全盛期と言われる期間は諸説ありますが、2000〜2010年あたりになると思います

しかしたら、歌い手ファンの方々の親世代は、その時に乙女ゲーマーだったかもしれない。

親子で乙女ゲームを楽しんだり、子どもきっかけで母親が再び乙女ゲームにハマれば……と想像するととても夢のある話です。

お母さんが興味ありそうなら、聞いてみるのもおすすめですね!

乙女ゲームの特殊な部分について

元々乙女ゲーム以外のゲームを遊んでいた私としては、乙女ゲームはちょっぴり特殊な界隈だと感じています

ノベルゲームはその性質上、話の内容自体ネタバレになるのでバレには厳しく、詳しい感想場合ふせったー等で呟いている方が多い印象です。

スチルと呼ばれるゲームに登場する一枚絵をネットに載せるのもほぼダメで、公式禁止していることもあります

私は周りの目を気にし過ぎるのも楽しめないと感じているので、上述した最低限のマナー意識すればいいのかなと思っています

ネタバレ範囲は人によって微妙に違うのでキリがないですし、私も1020代の頃はたくさん失敗してきました。(あ……アラフォーの今もしてますね。)

乙女ゲー自体もお値段が高く、私もお金で苦労することが多いので、お互いに無理のない範囲で楽しみましょうね。

乙女ゲームの楽しみ方は人それぞれ

乙女ゲームのどこが好きなのかは人それぞれなので、別に歌い手さんを楽しみにして乙女ゲームをプレイしてもいいと私は思っています

シナリオ好きな人キャラクターの見た目やイラストレーターさんが好きな人声優さんの演技が好きな人……乙女ゲームの楽しみ方はいろいろなので、乙女ゲームを構成する一要素でも気に入ってもらえると嬉しいです。(それこそ、昔の乙女ゲームは声がついてなかったんですよ!)

最後

私はアラフォーなのですが、最近若い子の価値観には驚かされることが多いです。

私には何で炎上したのかわからないトラブルでも、若い子の意見を見聞きすることで、「今どきの子はそこまで考えているんだね」と感心することが多々あるからです。

若いから年上だから……というような年齢は関係なく、どの立場の人からでも学べることはたくさんあると私は思っています

なので、今回の件はいろいろと考えさせられました

2024-08-14

anond:20240814222009

絵が描けるなら作曲もやろう!やがてノベルゲーくらいなら一人で全部作れるようになるぞ!

2024-08-09

もし宇宙人が攻めてきて

今の地球で最も優れたノベルゲームを一つだけ提出しろ!って言われたら、『STEINS;GATE』を選ぶよね

もし宇宙人が攻めてきて

今の地球で最も優れたノベルゲームを一つだけ提出しろ!って言われたら、『STEINS;GATE』を選ぶよね

2024-08-01

トライアングルストラテジーはなんかノベルゲーみたいな感じだなあ。

ゲームやってる気がしない。

ゲームネタバレ配信するなって言うのはもう無理があるだろ

漫画映画小説もそうだけど、ネタバレしたら面白く無くなる物なんてその程度の作品なんですよ。真に面白作品は結末知ってても面白い。戦争とか歴史とかそうでしょ。

そもそもネットやってる以上ネタバレは完全回避できないんだから、バレても面白い物になる様に考えシフトしてくのが当たり前なんだけどなあ。

 

まだノベルゲーはネタバレすると致命的だから云々とかまだそんな事言ってるんだよね。今だにシュタインズゲートみたいな事言ってるの流石に眩暈するよ。何年前だよ

そもそもゲーム動画上げること自体違法なんだから別に取り締まりたきゃガンガンやれば良いじゃん。モラル云々の話にするのって単にムダ金払いたくないだけでしょ。

2024-07-22

ゲームジャンル名って半分ぐらいおかしくねえか?

アクションアクション要素があったらなんでもアクションにする。ノベルゲームに少しQTEがあるレベルでもアクションを気取ってたりする

RPG→ロールをプレイングしてるゲームなんて絶滅危惧種比較的マシなのでバルダーズゲートぐらい。そういったコンセプトの作品ですらおおむねメインストリーという名の「多少枝分かれした一本道」が存在していて、その上を歩むのみ。

パズル→じっくりと考えるゲームから実質反射神経テストまで全部パズル。まともに分類する気がない。ゆーて嘘はついてないからまだマシな部類。

ADVアドベンチャーしてるゲーム何割あるの?ミステリー恋愛侵食された悲しきジャンル。せめて純粋ノベルゲームノベルゲーム名乗れよ。

シミュレーション→なんでもありのレベルパズルを超える。そもそもゲーム自体が全部ある種のシミュレーターなのでマジでなんでもあり。

ローグライク→もう諦めて不思議のダンジョンとか名乗ったほうが良いと思う。持ち込み可能ゲーばっかになった時点でどこがローグだよという気はする。バンドライクとかモリアライクとかのがまだよくねえすか?

ローグライトランダムドロップハックスラッシュかに改名するべきじゃないっすか~~~マジで~~~。

FPS→近接:超能力:銃で1:1:1みたいになってるゲームはもはや「シューティング」じゃないだろ。

TPSTPS視点という謎ワード表現されるカメラ意味するためにシューティングせんのに名乗る奴らが出てきた謎のジャンル。TPAとかにしたほうがいいだろ。

音ゲーリズムゲーの間違いでは?音にちゃんと興味持ってる音ゲーマーおる?ドラムマニア叩く時に実際のドラム意識できてる奴おる?

は~~~まだ代表的な半分ぐらいしかツッコンでねえけど穴だらけすぎるだろ~~~

2024-07-16

俺がオススメする 今読むべきSF文学ベスト

1 鉄のラインバレル

理由

2作品をコミプレにて期間限定で全話無料公開いたします。

鉄のラインバレル』全話無料公開 

https://viewer.heros-web.com/episode/10834108156632483804

期間:2024/7/12 12:00 〜7/20 23:59



2 ULTRAMAN

理由

ULTRAMAN』全話無料公開 

https://viewer.heros-web.com/episode/10834108156632483660

期間:2024/7/21 0:00 ~7/31 23:59



テラフォーマーズ

理由

株式会社カカオピッコマは、同社が配信する電子漫画ノベルサービス「ピッコマ」にて、原作貴家悠氏と作画橘賢一氏による漫画テラフォーマーズ』の全話を7月17日(水)限定完全無料公開すると発表した。

https://piccoma.com/web/event_detail/17760



以上だ。

こっから蛇足なんだが、鉄のラインバレルが思いっきウルトラマン元ネタにしてることに作者がULTRAMAN描くまで気づかなかった奴って俺以外にいる?

よく考えたらモロにそうなんだけど、あまりにそうでありすぎるせいで逆に気づかなかったわ。

エヴァウルトラマンなのを知ってたから同じ路線に別方向からぶつけてくる奴がいるはずがないって無意識に思っていたのはあると思う。

2024-07-05

anond:20240705103806

ループノベルゲー、特に美少女片っ端からドラマチックに殺しまくれるエロゲに向いている設定だからとか?

それはそれとしてまどマギハッピーデスデイとか普通に沢山あるよね。

pixivのループ物の所にあった作品貼っといたか女の子ループしてる奴は何作品あるか数えといて。

https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%82%82%E3%81%AE

ゲーム

あんさんぶるガールズ!

Undertale

インフィニットループ 〜古城が見せた夢〜

うみねこのなく頃に

キングダムハーツ3

グノーシア

グランヒストリア

グリモア私立グリモワール魔法学園~

高機動幻想ガンパレード・マーチ

ゴーストトリック

SIREN

惨劇RoopeR

サンサーラ・ナーガ2

シグマハーモニクス

シャドウオブメモリーズ

steins;gate

すばらしきこのせかい

真・女神転生NINE

スーパーロボット大戦UX

ゼルダの伝説 時のオカリナ

ゼルダの伝説 ムジュラの仮面

戦国BASARAシリーズ

センチメンタルスループ

地球防衛軍6

ディアボロの大冒険

ディシディア ファイナルファンタジー

Death End re;Quest

永遠の七日

ひぐらしのなく頃に

ファイナルファンタジー1

プリンセスうぃっちぃず

ブレイブリーデフォルト

ブレイブルー

Fate/hollowataraxia

魔界戦記ディスガイア6

マジカ

メタルギアサヴァイヴ

ラジアントヒストリア

Rewrite

リトルバスターズ!

リンダキューブ

レイジングループ

アダルトゲーム

アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-

失われた未来を求めて

AIR

歌月十夜

喫茶ステラ死神の蝶

腐り姫

CROSS†CHANNEL

この世の果てで恋を唄う少女YU-NO

斬魔大聖デモンベイン

3days〜満ちていく刻の彼方で〜

パンドラの夢

マブラヴオルタネイティヴ

アニメ漫画

新しいきみへ

アンデッドアンラック

一ノ瀬家の大罪

映画プリキュアミラクルリープ_みんなとの不思議な1日

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

ヱヴァンゲリヲン新劇場版

運命の巻戻士

EDENSZERO

サイケまたしても

サマータイムレンダ

JKからやり直すシルバープラン

Charlotte(アニメ)

少女革命ウテナ

真マジンガーZEROvs暗黒大将軍

ゼーガペイン

タコピー原罪

テセウスの船

クレイマンREVENGE

東京リベンジャーズ/東京リベンジャーズ

ドクター・ストレンジ

何度、時をくりかえしても本能寺燃えるんじゃが!?

ノスタル爺

バディ・コンプレックス

パンチライン

劇場版うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー

火の鳥異形編

VS騎士ラムネ&40炎

ヘボット!

Persona4_the_ANIMATION

僕だけがいない街

保健室の死神

魔法少女まどか☆マギカ

魔法陣グルグル

未来の想い出

未来日記

めぐる未来

勇気爆発バーンブレイバーン

UQ_HOLDER!

小説ラノベ

空ろの箱と零のマリア

All You Need Is Kill

カゲロウデイズ

カラダ探し

ガーリー・エアフォース

SSSS.GRIDMAN_NOVELIZATIONS

サクラダリセット

人類は衰退しました

デート・ア・ライブ

時をかける少女

七回死んだ男

閉鎖都市 巴里

無職転生

紫色のクオリア

槍の勇者のやり直し

四畳半神話大系

Re:ゼロから始める異世界生活

ループ7回目の悪役令嬢

特撮ドラマ映画・その他

アルカディア

オール・ユー・ニード・イズ・キル

カゲロウプロジェクト

仮面ライダー4号

仮面ライダー龍騎

仮面ライダーディケイド

コンティニュー

最高の教師-1年後、私は生徒に■された-

素敵な選taxi

デジャヴ

トドメ接吻

トライアングル

ミッション:8ミニッツ

バタフライ・エフェクト

ハッピー・デス・デイ

ブラッシュアップライ

プロポーズ大作戦

ネイキッド

anond:20240705170512

ラブライブって新しすぎるだろ

しか典型的オタク絵とけっこうかけ離れてるしファン層もオタクというよりはオタク一般化したあとのマイルドヤンキーならぬマイルドオタク層で、ちょっとはっちゃけてる一般人寄りの人種

やっぱこういうので壁一面に貼られてるべきなのはさ、ギャルゲ美少女ゲームブランドキャラクターたち、つまり歴代俺の嫁であるべきなのよ、攻略済みの嫁が頬を赤らめてるようなさ

ラブライブなんてその点、攻略まり疑似恋愛できるノベルゲーどころか、ただ一方的に壁のような視点で眺めるだけのマイルド百合コンテンツしかない青春スポ根ものだ、あまりにも健全すぎる

2024-06-21

anond:20240621133411

サンプルキティ砂漠に吹く風、死神惑星やで

サイコノベルがメインに出てくるのは砂漠に吹く風

1996年作品だけど絵柄が古過ぎたんかねぇ

それとも少女漫画では恋愛しないとダメだったのかな

あるいはその両方か?

 

anond:20240621122237

アシモフ好きなんや

ワイはフィリップ・K・ディックが好きやで

 

明智抄はすべての人が必要な愛を手に入れるのはバーチャル(作中ではサイコノベル)でいいだろってやってた

ちなマトリックスよりも前よ。記憶さえあればそれが本物である必要ないみたいな

あと理想の親プログラム(物理)もあるけど、親が代わりが効く存在なのは果たしてラッキーなのか?みたいなところ

ちょこっと触れたけど、いつも通り打ち切られて、別の出版社同人誌であらすじだけ駆け足で描いて終わってしまったわ

2024-06-10

デスゲームポストアポカリプスのものおすすめが知りたい

多分極限状態での精神の機敏とかどんな行動をするのかみたいなのが好きなんだと思う。

そういうわけでおすすめがあったら教えて欲しい。

媒体あんまこだわらないけど、小説ノベルゲームだと嬉しい。

以下は読んだ(プレイした)やつ

少女終末旅行

バトル・ロワイアル(二次創作含む)

シークレットゲーム

リベリオン

swan song

殺戮ゲームの館

今際の国のアリス

気になるけどグロが怖くてやれてないやつ

euphoria

sawシリーズ

2024-06-01

anond:20240601102859

虚構推理文庫になってもノベルス感があるし、アンデッドガール・マーダーファルスノベルスで出版されたことないけどノベルス感がある

ラノベレーベルから出た作品ノベルスを感じられた時期は案外一瞬で、ノベルス感とラノベ感は基本別物って印象

うおおおおおノベルス雑語りしたくなってきたー!!!

ノベルスがライトノベルか否かって言われたら雑なノベルス語りをしたくなってきたぜ!!!!!

ということでしていきます

ライトノベルノベルスの違い

そもそもライトノベル」と「ノベルス」を分ける定義の人たちってのは昔から連綿と存在していて、例えばノベルスって言うとどういうものかっていうと以下のようなレーベルです

等々……

さて、ライトノベルとどう違うの?と言われると、ものすごい簡単にいうと「文庫新書か」という分け方になる

ライトノベルは主に「文庫」で書かれているレーベルを指すことが多く、ノベルスは「ノベルス版(新書版)」と呼ばれるちょっと細長い感じの本で二段組で書かれているものを指す。

違いはそれだけか?と言われるとまあそれだけなんだが、もうちょい踏み込むにはノベルスの歴史を知る必要がある

1950年代ごろだと、そもそも日本における新書サイズの本と呼ばれるものは「岩波新書」に代表されるお堅い学術書が主だったもので、それに対して光文社が「大衆向けのもうちょいわかりやす教養レーベルを作りたい」として作ったのが「カッパ・ブックス」と呼ばれるレーベルになる

(余談だが著者近影という文化を始めたのもこのレーベルが初らしい)

で、そこから姉妹レーベルとしてフィクション物語を扱う「カッパノベルス」が創刊された。

カッパノベルスは松本清張西村京太郎小松右京など書いた日本ミステリSFエンターテイメント小説に多大な影響がある作品を出して大ヒットを飛ばした。

それを見た他の出版社もこぞってノベルスレベルを立ち上げてそれぞれのレーベル作品を発表していった。

これが大体1960年から1980年くらいにかけてのものすごい大雑把な流れで、ライトノベルより早い段階で日本エンターテイメント小説ノベルスは多大な影響を及ぼした

特にミステリファンタジージャンルに関してはこのノベルスの影響度が尋常じゃないほど高く、ミステリだとカッパノベルスや講談社ノベルス、ファンタジーに関してはC★NOVELSなどで有名作品が数多く存在する

ライトノベルノベルスに含まない人の意見

じゃあ、なんでライトノベル定義論でノベルス含む含まない論争になるかというと、ここからは若干雰囲気ベースになるが「出自ターゲット層」じゃないかというところになる。

ノベルスは刊行されているものを見てみるとわかるが結構ターゲットの年齢層が高い。ぶっちゃけサラリーマンとかそっちくらい向けの作品群が多いのだ

この辺りはレーベルの当初から社会派ミステリ松本清張などを使っていることからも伺えるだろう

内容としてもハードボイルドや伝綺小説などが多く、いわゆるエンターテイメントの中でも硬派でおじさん主人公のもの結構多い

対してライトノベルというものは、ジュブナイル小説と呼ばれるいわゆる青少年向けの文化に影響を強めに受けていて、ターゲット層的にも青少年ないし大学生くらいが主だったターゲット層になる

この辺りの歴史的経緯から来る文化圏の違いみたいなものが、「含まない」という人たちが多い理由ひとつだろう

ライトノベルノベルスに含む人の意見

では逆に、「含む」派閥がなぜいるのか。というと、そもそもノベルスの歴史を見てもカッパ・ブックスの成り立ちからして、「大衆向け」でありエンターテイメント小説の土壌としてあったのはここまで話した通り

で、ライトノベルも言ったらエンターテイメント小説の集合の一部なわけで、まあ内容的に近しい作品が多いからだ

この辺り、時代を経るにつれライトノベルノベルスというのは似た成長を遂げた経緯を歩んだところがある

ライトノベルは様々な近傍文化漫画アニメゲームジュブナイル小説)をごった煮でまとめていったというのだけれども、

ノベルスは時代が経るにつれて対象である大人たち」の変化を受けて、アニメ美少女ゲーム文化さらにその近傍文化を取り入れていき、ライトノベルと似たような変遷を辿っていった

特にこれらを取り入れていったのが、講談社ノベルス(及び講談社BOX)とC★NOVELSである

講談社ノベルス(BOX)で言うと、西尾維新奈須きのこ佐藤友哉など

C★NOVELSで言うと、茅田砂胡多崎礼

あとはどちらにも書いている森博嗣京極夏彦などなど……

上記作家たちは、ご存知の通り小説もさることながら、アニメゲーム漫画などにも多大な影響を与えていった(というか奈須とかに関してはゲームそもそも出自ではある)

これらの作品群は内容的にライトノベルでも出ていてもおかしくない作風のものもあれど、ノベル刊行になっている

また、ライトノベルにおいても、「C★NOVELSで出てそう」「講談社ノベルスで出てそう」みたいな作品結構ある

個人的には紅玉いづきさんとかはわりとC★NOVELS風味かなと思ったりもする)

実際「ブギーポップシリーズ上遠野浩平講談社ノベルスで「殺竜事件」等の「戦地調停シリーズ」を書いているし、ラノベ出身作家ノベルスレベルで書いている例も多い

まとめ

こういった経緯で位置としてはめちゃくちゃ近い位置にあれど、しかし、ノベルスをラノベに入れるか?みたいなのがとても別れやすい、という妙な性質がこの二つにはある

個人的には、まあ歴史的経緯もあるし、レーベル史観でいいんじゃね?という意見なのでノベルスはノベルス、ライトノベルライトノベルでいいかなあと思っている

ただここまでの歴史的経緯を踏まえても、現状似ている作品群も多いというのはあるので、含める気持ちもわかる

なので、もし今後議論する際には内容派閥レーベル史観派閥かの宣言くらいはしてもいいんじゃねえかなあと思う

ただそれはそれとして、ノベルス、ライトノベル双方に面白い作品はたくさんある

ノベルスが好きな人も、ライトノベル好きな人もそれぞれお互いに合う作品結構あるので探してみるのもいいのではないだろうか

更新履歴

24/06/01

指摘があった「ノベルス」と「ノベルズ」の表記ゆれ修正。ちなみに表記は「novels」を日本語読みしたものなのでどっちもあるっぽく、出版社によっても呼び方に揺れがある。(トクマノベルズはズ、講談社ノベルスはス)。自分もなんかノベルスっていったりノベルズと混ざっていってしまうので癖です……

2024-05-25

漫画の画風で絵本って描かれないような?

一ページ一ページが一般的絵本同様に一枚絵で違いは絵柄やキャラデザ漫画のそれで、

吹き出しもなく、絵本と同様に地の文と会話がいっしょくたにストーリー進行に沿ってページごとに添えられている。

という感じの絵本を私は見たことが無い。

電子書籍最近コミックノベル」というジャンルを見つけ、ちょっと近い感じもするが、あれはラノベ挿絵を極端に増やした感じで、これもやっぱり形式として絵本を満たしていない。

2024-05-24

anond:20240524125151

電撃文庫は公に「ライトノベル」を名乗らないので「ライトノベル卒業した人」なんて表現をしないのも自明なんですよねえ。

電撃文庫”を読んで大人になった読者や、ずっとおもしろ小説を読み続けたいと思っている大人へ向けて、アスキー・メディアワークスが贈る世代を超えたエンタテインメントノベル

https://dengekionline.com/elem/000/000/202/202421/

ラノベ卒業した人」と「電撃文庫卒業した人」は明確に違うんですよ。

電撃文庫は「青少年向け」のラノベレーベルから青少年より上の年齢層への狙いが成り立つわけです。

そして、それはむしろラノベ編集部大人ラノベ読者として捉え直した」と言えるんですね。

さらに言うと富士見Fから派生した富士見Lやコバルトから派生したオレンジ文庫もあるので、

それ以外のライト文芸レーベルは基本、一般文芸の中のキャラ性の強いところを集めて出したもの

も嘘ですね。

ライト文芸ラノベ一種

これは揺るぎない事実なのですよ。

2024-05-15

三体は面白いんだけどコレを好きだと胸を張って言うのは厳しい

オタクすぎるんだよね。

まず作者の経歴からしオタクじゃん。

理工系を先行して発電所エンジニア

もうこの時点で「チーズ牛丼とか好きそう」「スマホの待ち受けがブルアカになってそう」みたいな印象があるでしょ?

作品自体もあまりにもオタク

ネタバレを避けてボンヤリ言えば、カルトネトゲで集まった連中が「お前マジ頭良すぎ!こないだのレイド見てたぜ~~~」とキャッキャッしてたら世界の命運をかけた凄いことに巻き込まれたり、親戚から教わった宇宙の真理っぽいのを面白おかしく熱弁してたらドンドン持ち上げられて気づいたら頂き少女リカちゃんマニュアルから飛び出してきたようなオタクガチ恋ちゃう系清楚系不思議ちゃん女子イチャイチャ出来るけど俺に世界の命運がかかってマジプレッシャーつれーわ―、なオタク妄想乙乙すぎる話がグルグルし続けている超オタク小説なわけですよ。

いやマジでオタクすぎるっていうかね、どう見てもエヴァLCLの話を突然始めるとか、「これは銀河英雄伝説から引用なんだが」とか言い出したり、本当にも救いようがないほどに作中キャラ世界宇宙丸ごと全部オタクなわけですよ。

えっ、なにこれニトロプラスエロゲノベル版か???みたいな状態になってるわけですね。

オタクひよこババァやす横取りえっち同人誌でシコシコしたあとのゴミ箱から突然産まれた未知のオタク生命体が如き、圧倒的オタクDNA濃度、はっきり言えば貞しく童の臭がするわけですよ。

こんなのを楽しんで読んでいるなんて言ったら「えーマジー星界の紋章とか好きそうな顔だもんね―」「好きなアニメ聞いたら正解するカドとか言いそうな顔だよねー」とか言われて泣きながら家に帰ってシコって寝るはめになりそうだよ。

これを好きって言えるオバマは本当すごいよ。

空港ロビーで堂々とローゼンメイデンを読むよりも凄いことかも知れない。

マジでありえないぐらいオタクなんだけど、なんでみんなこんなオタク作品を好きだと言い降らせるんだ?

「三体面白いよね」なんて世間一般からしたら「ブルアカ最終章神すぎてガチ泣きしたお」と大差ないんだぜ?

2024-05-12

anond:20240512200706

ニンテンドースイッチゲームまた50本遊んで感想書いたのでまとめ(その三)


普通

アオイシロ

和風伝奇ジャンル女の子同士の恋愛表現する、アカイイトと同じ世界観ノベルゲーム

今作では主人公小山内梢子が剣道の有段者ということもあり、バトルよりのエピソードが多めになっている。

衒学趣向の文章がかなり多く、ラスボスと戦っている最中ですら、語源歴史解釈小ネタが挟まるので徹底した味合いだった。

対して恋愛パートの文量はあっさりめなので、前作との比較で好みが分かれてしま作品だった。


嘘からはじまる

嘘と恋愛テーマにした短編連作ノベルゲームで、複数エピソード連作っぽいミステリーズなストーリーになっている。(ミステリーズなストーリーとは、いっとき東京創元社から刊行される短編連作小説がみんな揃ってやってたアレを揶揄している)

中学高校大学とそれぞれの学校舞台にした短編で、どれも嘘のテーマを上手に処理して、恋愛の起伏を描いており、やりたいことは理解できた。

特に成人年齢になる大学生編では、テキストだけの表現とはいえエッチ過激な内容も多くあり、なるほどと感謝できるシーンが多くて好き。

信頼できない語り手にまつわるミステリ議論は、まあ本作の本題ではないし、多様な好みを許容したい。


人形の傷跡

行方不明大学生の姉を探しに上京した上条明日美が、サイコホラー事件に巻き込まれノベルゲームで、90年代後半の同人ゲームリメイクしたもの

姉を思う主人公気持ち以外一切信用が置けないストーリーが展開されるため、出てくる登場人物全員が怪しく見えてくる怖いゲームだ。

ストーリー的に意味がない読者を驚かせるためだけの仕掛けがあるのは、時代性を感じた。

少し駆け足な展開が多く、せっかく田舎から上京したのだからなにかアクティティを楽しみ、キャラたちを立てるパートがあっても良かったかもしれない。


いづみ事件ファイルVol.2黄昏編

携帯電話専用ゲーム移植版で、物語としてのミステリー、というよりは推理クイズ体裁シリーズ第二弾。

事件概要構成要素こそ前作とは異なるが、大きな流れとしてはほとんど変わっておらず、話の筋が非常に薄い。

シリーズを通してのキャラクタや、前作とのちょっとした繋がりなど、ひっかかるところもあるにはあり、特に主人公のいづみの傍若無人ぶりは相変わらず面白い

とはいえ、謎を解く過程議論こそがミステリの本懐であり、ただ謎を提示され、その謎に対する答えを選ぶ現代文試験を、ミステリ呼称するのは個人的な好みとは外れていた。


千羽鶴

恋人のお見舞いに病院に行くことから始まるホラーノベルゲームで、携帯電話専用ゲーム移植版で千羽鶴シリーズ第一弾、シリーズではあるが、作品間の繋がりは薄く、今作独自世界観キャラクタが楽しめる。

生理的嫌悪感を煽るようなホラーが中心で、とにかく徹頭徹尾おどろおどろしい嫌な雰囲気が漂っている。

特に不快臭いに関する描写は妙に文量が細かく、ねっとり描写されるので、否が応でも話に引き込まれしまった。

ルートごとに異なる世界観分岐するため、根幹の設定が違う妙が楽しめるのだが、割とどれも似たような話が多く、エピソードの幅が小さいのは惜しい。


幽限御界堂探偵社 1章

妖怪実在する世界でそれを退治する役目を持った御界堂守丸が主人公コマンド選択肢アドベンチャーゲームシリーズ第一弾。

現場捜査容疑者への聞き込み、知識図書館で調べるなど、妖怪という突飛な設定ではあるが、地に足がついた丁寧なゲームを遊べる。

最終的に妖怪対峙するパートになるが、ここは要するにミステリ系のゲームにおける容疑者証拠を叩きつけるパートになっていて、本作独自翻案がうまくできていた。

シリーズものなので、縦筋となる父親の謎、ヒロインとの関係値、敵の親玉など気になる設定も出てくるが、次作の第二章でシリーズ展開が止まっている。


幽限御界堂探偵社 2章

妖怪実在する世界でそれを退治する役目を持った御界堂守丸が主人公コマンド選択肢アドベンチャーゲームシリーズ第二弾。

今作はAIロボット殺人を犯すという魅力的な謎が提示され、妖怪だけでなくSFもやるのかとワクワクしたが、そういう話ではなかった。

妖怪ロボットといった要素だけなく、殺人事件すらも本題ではなく、ゲストキャラたちの関係値のエピソードが主になっており、二作目ながら番外編っぽい立ち位置作品

シリーズは今作で止まっており、縦筋となる布石が回収される見込みがないのも残念なところ。


ANGEL WHISPER

ノストラダモスの大予言間近の1998年に、フリーゲームプランナー由島博昭が開発業務を通じて世界真実に気づくノベルゲーム

1999年に発表されたゲームのフルリメイクで、当時の時代感が色濃く出ており、非常にらしさがあった。

陰謀論に傾倒するヤバい人と一蹴するのではなく、自分ごとのように読めるような具体的なエピソードと設定の開示の工夫の丁寧さが面白かった。

リメイク時に追加されたエピソードも、ノストラダモスの大予言世界が滅んでいないという前提にたったメタ視点面白く、短いプレイ時間の中に壮大な世界があって良かった。


Night of the Crabz ~カニの頭に気をつけろ~

ライターの兼城と保村の二人が、炎上事件に苦悩している旅館取材に行く、インターネットミームてんこ盛りのコメディアドベンチャーゲーム

終始不真面目なテキストが一貫しているちょけた作品ながら、しっかりとフリとオチが決まっていて、作品としては真面目に作られている。

なお、大浴場でお風呂に入るサービスシーンで、ヒロインの保村がお風呂には入るが、変えの下着を忘れていたため同じものを履き回すシーンは、お風呂に入らない系女子に大きな感情を向けがちな僕としては、気が効いている良いストーリーだと感謝した。

アドベンチャーゲームではあるが、RPGアセットテンプレートを流用しているからか、ステータス画面や謎の戦闘シーンがあるのは、開発会社の続編への布石らしいので、そちらにも期待したい。


刑事J.B.ハロルドの事件簿 マーダー・クラブ

パソコンゲーム黎明期から続く犯罪事件操作するコマンド選択アドベンチャーゲーム第一弾。

聞き込み、探索、聞き込み、探索と、刑事は足で稼ぐの格言の通り延々とコマンド選択して証拠を集めていくタイプゲーム

ストーリーは非常に薄く、容疑者たちが語る人間関係から、その間柄を想像で補完しながら遊ぶことになる。

昔のゲームは、今と面白さの尺度が違うものも多いが、テキスト主体のアドベンチャゲームは、概ね今も昔も変わらず一貫した良さがあるなあと再確認できた。


刑事J.B.ハロルドの事件簿 マンハッタン・レクイエム

パソコンゲーム黎明期から続く犯罪事件操作するコマンド選択アドベンチャーゲームの第二弾。

ひたすらに延々と聞き込みを繰り返す昔ながらのスタイルで、謎らしい謎はあるものの、基本的には犯人たちが自ずと語ってくれる。

UIテンポがいいので、コマンド選択することで主人公刑事と一体感が楽しめるのは、アドベンチャーゲームの根源的な楽しみだった。

なお、同名の被害者が三人いるという非常に魅力的な謎は、途中で明らかにゲーム容量やUI画面の大きさの都合であることが伝わってくるのも、パソコンゲーム歴史を感じさせられた。


刑事J.B.ハロルドの事件簿 キス・オブ・マーダー

パソコンゲーム黎明期から続く犯罪事件操作するコマンド選択アドベンチャーゲームの第三弾、というか第二弾のマイナーチェンジ版。

いや、アドベンチャーゲームマイナーチェンジ版ってどういう意味なのかよくわからないと思うけど、要するにキャラ絵と背景絵を使いまわした番外編。

前作の事件構成要素は同じだが異なる事件が展開するので、はっきり言って続けて遊ぶと混乱した。

流石に当時の開発事情をとやかく言うのは野暮なのだろうが、全くそういった知識を入れずに遊んだので、なんらかのトリック時間移動による世界線改変とか、作中作による叙述トリックとか)を疑った身としては拍子抜けした。


Looking Up I See Only A Ceiling 上に天井がある。

イタリアインディーゲームで、学生少女テスト勉強の合間に色々と苦悩するアドベンチャーゲーム

翻訳がかなり丁寧にされており、独白中心のこじんまりとした世界観がよく伝わってくる。

特に朝食を用意するパートで、頑なに自分が決めた順序でしか動こうとしない主人公の生きづらさは必見。

読者に解釈を委ねるような物語賛否あるだろうが、短い時間で遊べる短編としてはこういうのも有りだと思った。


秋田・男鹿ミステリー案内 凍える銀鈴花

ファミコン風のレトロドット絵サスペンスドラマのようなストーリーが楽しめるコマンド選択ADVミステリー案内シリーズ第二弾。

事件解決目的に来たはずの刑事旅情を楽しむパートが多いのはシリーズ恒例の展開だ。

前作と比較すると3倍ちかくボリュームが増えており、警察サイドのサブキャラ複数人登場、容疑者も多数おり、謎も二転三転していき、事件も数多く起こる。

しかし、謎の振りと落ちが整理されていない箇所が多く、ボリュームは多いのに消化不良感が残るしっくりこない結末は残念だった。


BUSTAFELLOWS

時を巻き戻す能力をもったフリーライタの女性テウタが、法律に縛られない自分たちの正義を実行するフィクサー集団出会うことから始まる乙女ゲーム

キャッチコピーの「あざやかな悪に染まれ」の通り、悪徳弁護士殺し屋クラッカーなどの犯罪を厭わない男性キャラとの恋愛が楽しめる。

いわゆるクライムサスペンスじみた展開もあるにはあるが、本題はあくま女性主人公目線での男性キャラとの恋愛パートにあり、悪を成す部分の段取りの薄さは気になった。

アメリカ舞台なので、出てくる飯がピザテイクアウト中華が多くなかなかお腹がすく展開が多いのは好き。

○好きじゃない

該当作品なし

anond:20240512200453

ニンテンドースイッチゲームまた50本遊んで感想書いたのでまとめ(その二)

LOOPERS -ルーパーズ-

宝探しが大好きな主人公が、永遠に続く夏休みに巻き込まれしまう、疲弊する仲間たちを宝探しゲームの魅力で前向きに成長させるノベルゲーム

位置情報を使った宝探しゲームの魅力が本作の大きな主題で、いわゆる「謎解き」が何故楽しいのかを掘り下げるストーリーは、ある意味ではミステリ評論的でもあり、非常に興味深かった。

作り手はいじわるで解けない謎ではなく相手レベルに合わせた解ける謎を愛を持って提示すること、解く側は愛を持って作っていると信じること、この二点への議論が丁寧に何度も行われており、なるほど納得する箇所も多かった。

物語としても、永遠に続く夏休み満喫する楽しいパートと、それを否定して前向きになることを希う苦しいパートとのバランスがよく、ボリュームこそ少ないが過不足はあまり感じない、いい作品だった。

(と僕は思うが、完全版ではエピソードが増えるらしい)


金色ラブリッチェ

普通男子市松央路が某国王女とひょんなことから知り合いになり、いろいろな事情彼女を始めとした上流階級が通う超エリート校、私立ノーブル学園に転校する学園ラブコメ美少女ゲーム

魅力的なヒロインが多数登場するものの、市松央路がまさに主人公していき、自分の「金色」を見出していくストーリーは、美少女ゲームにとらわれない王道のまっすぐな面白さがあった。

そんな無数に広がる夢を追う若者の瑞々しさと、とあるヒロインにまつわるビターな展開とが、良い意味で後味が残る作品になっていた。

オープニングテーマ歌詞明日宇宙飛行士になって大気圏外で愛を叫ぼうか」が端的にこのゲームの良さを示しており、口ずさむたびに主人公の市松央路の未来を考えてしまう。


金色ラブリッチェ ゴールデンタイム

金色ラブリッチェのファンディスクで、それぞれのヒロインのアフターストリーと、追加ヒロインルート、そしてゴールデン独自ルートが楽しめる。

特に前作ではルートがなくサブキャラ扱いだった、年下ながら主人公教育役でビシビシと厳しく指導してくれるミナちゃんルート追加が嬉しかった。

前作はビターで苦いエンディングもあったが、今作は塗り替える万事がすべてうまくいくハッピールートであることが、開幕早々に示唆される。

多少、いやかなり無茶な設定が唐突に出てくるが、どんな過程だろうと金ラブリッチェをハッピーエンドに締めてくれたのは嬉しく、これはこれで大好きな作品だ。


災難探偵サイガ~名状できない怪事件~

ハードボイルド探偵サイガが、謎と事件がひしめく奇妙な地方都市「祭鳴町」を駆け回る短編連作形式ノベルゲームで、コメディ調の明るいゲーム

探偵事件、謎とミステリの建付けではあるものの、そうそうにリアリティラインと軽いノリが明かされ、本格パズラーでないことが明示される潔さが良い。

サイガ相棒となる性別不明助手レイの可愛らしさは素晴らしく、キャラクタの性別を問わない魅力的なシーンが多くあって印象深い。

はじめは打算で助手になったレイが、いつの間にかサイガと分かちがたい関係値を築いていくシーンは感動的で、名コンビとして末永くシリーズ展開して続いてほしいと願っている。


ファミレスを享受せよ

数名の客と無限に飲めるドリンクバーしかないファミリーレストランに閉じ込められた主人公が、ひたすらに雑談をし続けなにかを変えていくアドベンチャーゲーム

とにかく同じく閉じ込められた他のキャラ雑談をしていくことで話が進んでいくのが独特な味を出している。

情緒溢れる風景描写するテキストに、何かを示唆するような哲学的な会話と、何も示唆しないただの雑談とと、雰囲気重視の芸術的考えオチ系のゲームかと思いきや、しっかりと設定の開示がされ明確なストーリーの筋があるのが面白い。

徐々に明かされる設定の妙も良いが、魅力的な会話劇がたまらなく、主人公ガラスパンキャラ名前)のカップリングはひときわ心に残る良いものだった。


和階堂真の事件簿 TRILOGY DELUXE

非常に荒い抽象的なドット絵事件捜査を行うアドベンチャーゲームで、をスマートフォン向けに発表されていた3篇と、移植独自のエピーソードの計4本楽しめる。

殺人事件捜査をする刑事という王道中の王道が導入ながら、なかなか一筋縄はいかず、お約束に縛られないストーリー面白かった。

ルックドット絵もそれに一役かっており、この絵柄だからこそ出来る表現もあったりして、やれることは全部やるような圧すら感じる。

謎解きの過程よりもサプライズに寄った作風は、テキスト主体アドベンチャーゲームでは珍しく、良い意味プレイヤー探偵乖離した、独特の魅力があった。


○好き

月姫-A piece of blue glass moon-

直死の魔眼という人、物を問わずそれを殺す線が見える奇妙な体質になってしまった遠野志貴主人公新伝奇ノベルゲームで、同人ゲーム月姫リメイクバージョン

全ての人の死が見えるため独特の価値観を持つ遠野志貴が、月が出ている間は決して死なない吸血鬼の姫アルクを見たとき、死の線が見えないため美しいと感じ、彼女と行動を共にすることになる。

この物語の導入部分で一気に引き込まれ、一息に遊び終えてしまい、かなりのボリューム作品なのに物足りなさを感じてしまった。

真祖の姫、死徒二十七祖魔法使いなど気になる設定が数多く登場するのも興味深く、特に死徒二十七祖がその「原理」を開示するところは、めちゃくちゃ格好良かった。

(まあ、原作では5ルートあったうちの2ルートしかいから、主人公の生まれ秘密とか、妹の秘密とかは不明だしね)


境界領域

南極遭難した調査隊と、何故かメッセージのやりとりが出来るようになり、彼女たちに文章を送付することでストーリーが前に進むアドベンチャーゲーム

メッセージアプリを模したタイプゲームで、家庭用ゲーム機では少ないが、スマートフォン向けゲームでは結構流行っていたジャンルだ。

システムの都合上、一切キャラクタのデザインなどは画面に登場せず、テキストだけで淡々と進むが、しっかりとそれだけでもキャラ愛着が湧くし先が気になる。

サイエンスフィクションらしい、未知の技術を踏まえたストーリー面白く、しっかりした丁寧な作品だった。


探しものは夏ですか

母方の実家帰省した主人公が、奇妙な言動少女出会うことから始まる一夏のボーイ・ミーツ・ガールものノベルゲームで、原作スマートフォン向けのゲームだがケムコインディーゲームパブリッシュする流れで移植したバージョン遊んだ

ボリュームはそれなりだが、登場人物がかなり絞られているため過不足はあまり感じず、ヒロイン真琴の魅力は十二分に伝わってきた。

導入こそ嫌な奴だが、少しづつ絆されていき、関係値がどんどん出来上がっていくのは、青春ものらしい良い展開。

中盤で一気に作品雰囲気が変わり、ハラハラする展開が始まるが、主人公真琴関係を疑う余地なく信じられるからこそ、このタメの部分も楽しく遊べた。


慟哭、そして…

原作セガサターン美少女ゲーム脱出ゲーム(今風の言い方で昔はこんな呼び方じゃなかったかも)を組みわせた作品で、それを遊びやすリメイクしたバージョン

プロバビリティ殺人大好きマンが建てたとしか思えないデストラップ満載の奇妙な館に閉じ込められた男女が、恋愛しつつ館の謎を解き明かしていくストーリー

ストーリーを楽しむというよりは、フラグを建てたり建てなかったりの、フラグ管理ゲーム性を楽しむタイプのアドベンチャゲームになっており、各ヒロインごとのエピソードはそれなり。

本筋となる記憶喪失少女にまつわるエピソード郡は文量も確保されており面白いので、手を抜くところと力を入れてるところの加減がはっきりしていたゲームだった。


サスペクツルーム~警視庁門前署取調班~

警視庁に新たに設立された取り調べ専門の部署、そこに配属になった女性刑事真野ハルカ主人公に様々な事件を取り調べだけで解決していく短編連作形式アドベンチャーゲーム

いわゆる閉鎖劇を期待するが、案外普通現場には赴くし、周辺の捜査や聞き込みを行うパートもあるので、普通ミステリアドベンチャーゲームとあまり有意差異はなかったかもしれない。

しかし、テンプレ感があるのは3話までで、後半の4話と5話は取調専門部署独自設定をうまく利用した展開が続き、見どころもおおかった。

シリーズ化もできるだろうし、続編では最初から今作後半のクオリティでやってくれれば、もっと好きになれるかもだ。


FatalTwelve

死を前に運命女神によって生きながらえた12人が本当の生を求めて「女神の選定」というゲームに挑むノベルゲーム

そんな緊張感溢れる導入ながら、女子高校生のありふれた日常と、女性だけの三角関係から来る恋の鞘当てが話の主題になっていく構成面白かった。

特に三角関係パートを陰ながら支え「女神の選定」とは無関係なのにメチャクチャ苦労する小熊真央ちゃん活躍は目をみはるものがある。

最終的にはこの二つの路線主人公ヒロインの生きて叶えたかった未練に直結していくため、無駄描写になっていないのも面白かった。


送り犬

奇妙な犬、送り犬にまつわるホラーエピソードがいくつも収録されたサウンドノベル

サウンドノベルらしく、ルートごとに世界の設定レベルで変化していくため、多種多様ストーリーが展開していく。

ホラーベースではあるものの、コメディサイコスリラーと色の違うものに加えて、視点人物女子大生、その友人、ストーカー警備員ポメラニアンと多様なのが面白い。

メインの主人公が親元を離れて一人暮らしをする女子大生なので、親の目無しセックス有り略奪愛有りの大人なやり取りが多くあるのが面白かった。


大分・別府ミステリー案内 歪んだ竹灯篭

ファミコン風のレトロドット絵サスペンスドラマのようなストーリーが楽しめるコマンド選択ADVミステリー案内シリーズ第三弾。

今作は自殺した女性の足取りを追う丁寧な展開で、落ち着いた雰囲気の中、少しづつなぜ被害者自殺したのかの心の在りようを探っていく。

シリーズを通しての観光パートや、名産品に舌鼓を打つパートなどは健在で、大分県の名物たっぷり楽しめる。

社会的テーマを問う部分も、とってつけた感は薄く、しっかりと本題の謎と密接な関係にある点が良き。


臨時終電

終電に乗れなかった主人公臨時終電と名乗る謎の電車に乗り込んだことから始まるホラーノベルゲームで、携帯電話専用ゲーム移植版で千羽鶴シリーズの第三弾、シリーズではあるが、作品間の繋がりは薄く、今作独自世界観やキャラクタが楽しめる。

今作では、一つの大きなシナリオがありそこから分岐する形式で、同じ電車に乗り合わせた複数人と力を合わせつつ、シナリオザッピングしながら進めていくのが特徴。

原作媒体携帯電話なので小さいゲームではあるが、本格的なサウンドノベルをやろうとする気概が伝わってくるし、実際フラグ管理や、群集劇めいた作劇の妙など、かなりシッカリしたゲームになっていた。

メインから離れた設定のシナリオも用意されており、そちらではコメディSF恋愛ものなど、ホラー以外のバラエティ豊かなエピソードも読めるのが良かった。


RPGタイム!~ライトの伝説~

小学生男子のけんた君お手製の自作RPG放課後に遊ぶという”テイ”が面白い、アドベンチャゲーム。

小学生が作ったという建付けのルックが徹底しており、手書きノート、筆箱やボールといった小学生のお道具を使ったシーンなど、見てるだけで小学生らしさが伝わり凝っている。

けんた君がその時々ですべてのシーンを演じてくれるのが、作中作めいた構造の妙を感じれて面白い。

テキスト主体ではなく、その時々シーンに応じた操作方法になる多様なゲーム性があるが、ステータスを増減させたり、複雑なフラグを立てたり、アクションプレイングが求められたりといった、他ジャンルの要素はあっさりめで、あくまでアドベンチャゲームではあったと思う。


いづみ事件ファイルVol.3湯宿編

携帯電話専用ゲーム移植版で、物語としてのミステリー、というよりは推理クイズ体裁シリーズ第三弾。

今作はシリーズを通してついにストーリーらしいストーリーが導入され、普通面白かった。

とはいえ、相変わらず推理クイズのような謎とあらすじの関係性が薄い点は気になりはしたが、ストーリーがよければ全て良しなのはこのジャンルならでは。

シリーズを通しての馴染キャラたちにも変化があるなど、続きが気になる終わり方ではあるが、移植されているのここまでなので、続きの移植G-Modeさんお願いします。


ナイトハイク

アウトドア初心者新人ライターキャンプツアーに参加するホラーノベルゲームで、携帯電話専用ゲーム移植版で千羽鶴シリーズの第二弾、シリーズではあるが、作品間の繋がりは薄く、今作独自世界観やキャラクタが楽しめる。

ホラーストーリーが主軸ではあるが、ルートごとに全く異なる設定になっていくタイプストーリーで、コメディ、伝記、スリラーサスペンスなどが楽しめる。

視点人物ヒロインに変わるパートもあり、そちらではまた異なったエピソード郡が待っているのも面白い。

全体的に人が死んだり傷ついたりする残酷な話が多いものの、やったやられたのバトルシーンのような読感のため、ある意味カラッとした山らしい内容が多いのが特徴的。


探偵・癸生川凌介事件譚 あねの壁

携帯電話で展開していた探偵癸生川凌介事件シリーズの第十一弾。

今作からシーズン2と呼称されており、今までとはシナリオライターさんが異なるし、作品中でもいつもの面々の登場も少なめ。

五作目の「昏い匣の上」で登場した、都市伝説ライター弥勒院蓮児が視点人物になっているため、情緒的な文章が多く、謎解きも動機の側面が多め。

シリーズキャラである癸生川凌介が登場するときに思わず、ホッとしてしま空気感が変わるのが面白かった。


探偵・癸生川凌介事件譚 泣かない依頼人

携帯電話で展開していた探偵癸生川凌介事件シリーズの第十二弾。

中学校舞台複数事件が発生し、それぞれを追っていく複雑なシナリオ

謎を解き明かす過程よりも、それぞれの事件における被害者加害者の心の在りようを深堀りしていく操作が多く、人間関係の妙を楽しむタイプ作風だ。

短い文章ながら、身勝手な悪意で他人を振り回す残酷さがしっかり情緒かに描かれており、操作を通じてドンドン嫌な気持ちになっていく悲しいストーリーだった。

ニンテンドースイッチゲームまた50本遊んで感想書いたのでまとめ

1年前に50本遊んで感想を書いた記事を書いたのですが、

あれからまた50本遊んで感想を書いたのでまとめ記事です。

前回のブコメオススメしてくださったゲームは遊んでいるものもあれば、遊んでいないものもありますが、どれも参考にしていますし、いつか遊ぶと思います

なので、また何かオススメがあれば書いてくださると嬉しいです。


51〜65はこの記事

66〜85はこちら

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48〜50はこちら

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好き好き大好き超愛してる

ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期

ダンガンロンパシリーズ完結作で、突然集められた超高校級の才能を持つ面々が殺し合いゲーム強要されるデスゲームものにして、その殺し合いの加害者クロを見つける学級裁判で謎を解くミステリゲーム

テキスト主体としたゲームとしては3作目とマンネリし始めるナンバリングだが、全くもってそんなことはなく「嘘」テーマにした幾つかの事件を今まで以上の絶望さで描いている。

特に超高校級総督王馬小吉にまつわるエピソードは圧巻で、歴代作品を踏まえて「絶望希望」は「嘘対真実」の言い換えだと無邪気に信じていた気持ちを粉砕させられた。

ダンガンロンパシリーズはこの作品以降はファンディスクのようなものしかリリースされていないが、なるほど確かにこの後に単純な4やV4をリリースするのは難しさがわかるのもシリーズファンには賛否がわかれる内容だった。

このシリーズアニメ版の「3」で絶望して少し身を引いていたのだが、改めてこのV3を遊んで、やっぱりダンガンロンパは最高だなと思いを改めた。


SeaBed

公称ジャンル百合要素を含むミステリーで、物静かで落ち着いた女性のサチと、元気で朗らかなタカコのカップル関係値の変遷を追うノベルゲーム

日常動作食事自然の豊かさ、季節感などなどの風景や情景の描写に文量が大きく割かれているのが特徴的で、淡々と進む中で彼女たちが何を感じたのかを、咀嚼するように読み解いていく。

そんな平和楽しい内容が、あるタイミングで突然ガラッと風景を変え、死と向き合うことの難しさ、生き続けることの意味などを問いかける哲学的幻想的なストーリーに変化していく。

ものすごく大好きで愛してる作品だけど、面白いというよりは、考えさせられるというか、このキャラ達のことをずっと延々に頭の隅で思い続けることになっているような、それぐらい大きな作品だった。


アーキタイプ・アーカディア

文明崩壊した世界で何故か稼働中のVRMMORPGアーキタイプ・アーカディア」を遊ぶ人達思想がぶつかり合う、火傷しそうな熱意が伝わってくる熱血ノベルゲーム

ゲームは遊んでおらず食糧も水も希少な世界必死暮らしているルストと、その妹でラスモス・ゾティーラ・トゥーラッカという独自挨拶ゲーム内で仲間を増そうと頑張っている妹のクリスティンの二人で始まった旅がどんどんと広がっていく壮大さが魅力的。

テーマの「ゲーム楽しい」を伝えるために様々なプレイヤーと対決していくのが、まさに楽しいゲームで、ゲームを遊ぶゲームというメタ構造になっている云々と言った小賢しい理屈を跳ね除ける沸る激情が最高に楽しいゲーム

可愛いヒロインも沢山登場するのでそういう方面でも面白く、特に僕はコロネちゃんダントツに大好きで、専用ルートのその先を妄想して悦に入ることがある。


魔法使いの夜

1980年代後半近代化が進み発展する街「三咲町」を舞台に、電話すら知らないほど田舎から引っ越してきた静希草十郎が、魔法使い自称する二人の少女出会うボーイ・ミーツ・ガールものノベルゲーム

まず目を引くのが非常に作り込まれルックで、立ち絵と背景絵、その上にかぶさるテキストウィンドウという一般的ノベルゲームでありながら、表現の幅がとても広い。

ストーリー田舎に住んでいた主人公が、街に慣れることを通じて、近代的な社会とそうでなかった時代を浮き彫りにしていき、当たり前に享受している一般的水道電気貨幣すらも、近代化恩恵であり当たり前ではないエピソードが手を変え品を変え繰り返し語られるのが、情緒的な染みるように楽しい

この情緒的ながら近代日本では当たり前のストーリーと、新伝奇ものらしい魔術を使った異能バトルのストーリーとが、静希草十郎にとっては同じだけ異質なものなのが、面白かった。

(なお、ちょうどまさに今このときスマートフォンで遊べるガチャ形式運営ゲームFGOで、彼女たちのアフタストーリーが読めるそうなのだが「ガチャ我慢する」という脳の回路が焼け切れ、貯金や手を付けてはいけないお金をあっさり使い込んでしまった過去があるので、僕は遊べないのがモドカシイ


AMBITIOUS MISSION

怪盗、探偵警察、盗人、泥棒正義と悪が入り交じる登場人物たちの中、ハートとため息を盗む怪盗ミスアルテ共に盗みを行っていくクライムサスペンス

フィクションらしい痛快さに振ったリアリティラインながら、この世界観の中でも丁寧に盗みを行う段取りを立てるパートがあるのが非常に好印象。

自分たち犯罪者であることを認めながら、法では救えない大切な人のために死力を尽くす怪盗たちの生き様が格好よくて滾る最高に面白い作品

そんな怪盗たちですら挽回不可能に思えた最後の盗みの仕掛けは、まさにハートとため息を盗まれた爽快さで、思わずコントローラを握る力が強くなりすぎて、スティックを壊してしまうほどだった。


○大好き

Dear My Abyss

陽気なミスカと陰気なスバル対照的な二人の友人関係が、無垢人形のようなルウが転校してきたこから大きく変化することになるノベルゲーム

学校熟成される閉鎖的な人間関係と、思春期らしい堂々巡りを続ける自己言及を、丁寧な心理描写と情景が伝わってくる幻想的な精神世界の問答で文章を魅せるタイプ作品

女の子同士の三角関係のように見えて、早々にミスカの好意は豪快に空回っており、スバルミスカのことを全く好きではないと、二人の視点シーン毎に同じエピソードを描くことでそれがわかる構成が読んでいて辛い。

楽しいとか面白いような前向きな感情で読める作品ではなく、思春期女子高生自己問答の末に得られた後ろ向きで退廃的な選択が、三人の関係値を歪めていく悲劇を読ませる作品だった。


アカイイト

父親実家がある田舎帰省した羽藤佳が、その田舎にまつわる伝説とそれを取り巻く異能のものたちと交流していく、和風伝奇ジャンル女の子同士の恋愛表現するノベルゲーム

まず伝奇ものとしては、歴史にまつわる蘊蓄衒学趣向的なやり取りが多いが、それが少しづつ大きな設定の開示に繋がっていくのがワクワクする。

主人公の羽藤佳は異能こそあるものの直接的な戦闘能力はないため、ヒロインたちに頼ることになる恋愛の導入が、アカイイトらしさだ。

バッドエンドの豊富さも面白く、バッドと言いながらメインルートとは異なる選択を魅力的に描いており、最初から最後まで飽きずに楽しめた。


夜、灯す

琴を演奏する筝曲部の熱血部活ものパートと、数十年前の女生徒同士の心中事件を追うサスペンスパートが混ざりあったノベルゲーム

仲間との和を大切にする鈴と、演奏技術に重きを置く有華の二人の女性対立しながらも関係値を育てていくのだが、こちらのパートは琴の演奏に関するやり取りが多く、甘い恋愛の要素は少なめ。

対して、数十年前の心中事件の方は、終わりが心中からこそ、はっきりと恋愛の要素があり、そこに至るまでの過程は辛いシーンもあれば、甘いシーンもある。

主人公保護者であり老齢の尼、十六夜妙蓮さんの大活躍はすごく印象に残り、もう一人の主役といっても過言ではないだろう。


帰ってきた名探偵ピカチュウ

ポケットモンスター世界観をテキスト主体アドベンチャーゲームに仕立てるシリーズで、2018年名探偵ピカチュウから5年ぶりの続編にして、完結作品

バトル以外の生活の場におけるポケモンの生息が魅力的で、それを映像でなく文章で楽しめるのは唯一無二だ。

これはもう他の作品と違って客観的評価は完全に捨てるしかなく、ポケモン実在する、ポケモン生活したいなどと、ポケモンへの思い入れがあるからこそ楽しめる作品

肝心のストーリーについては、実写映画版が先取りしていたせいで、サプライズ展開がサプライズになっていないのが気になるし、これほど間が空いてしまうと期待度も相応にあがってしまう、可能なら短編を定期的にリリースしてほしいが、難しいかなあ。


ATRI -My Dear Moments-

海面上昇が止まらず住む場所を失った人が多くいる近未来日本離島舞台に、超エリート校に通っていたが夢破れて戻って来た斑鳩夏生が、アンドロイド少女アトリと交流する恋愛ノベルゲーム

主人公斑鳩夏生はめちゃくちゃ優秀で頭の良いカシコなのだが、とある事情により左足がなく、精神的にも不安定なので、生きづらい描写が開幕からは続く。

しかし、美少女アンドロイドのアトリによりそこが一変し、彼女が左足を補い、精神的な不安定さも補いとサポートすることで、どんどんと前向きになり、社会基盤が大きく変化した田舎町でその頭脳を活かしていくのがワクワクする展開。

この頭脳で手の届く範囲の人たちを救っていくシーンは非常に前向きかつ地に足がついた展開で、大好きな丁寧さだった。


死噛~シビトマギレ~

ダンジョンRPGの老舗エクスペリエンスが送るホラーアドベンチャーシリーズ第三弾で、怪異の噂を横スクロールのような探索パートで調べてからRPGボス戦のような怪異との対決パートに挑む構成で、テキスト主体アドベンチャーゲームらしくない画面構成になっている。

死印の直接的な続編で、主人公や他の登場人物共通しており、ストーリー的にもそれを踏まえての悩みや成長が描かれるので、必ずそちらを遊んでから遊びたい。

前々作では怪異に振り回されてばかりの主人公だったが、今作では一転して、怪異と立ち向かうことに強い哲学的な回答を持つことになる。

ホラーの恐ろしさや恐怖を煽る部分に着目しがちだったが、ストーリー的に感動するポイントが多くあり、とてもおもしろかった。


NG

ダンジョンRPGの老舗エクスペリエンスが送るホラーアドベンチャーシリーズ第二弾で、怪異の噂をDRPGのような探索パートで調べてからRPGボス戦のような怪異との対決パートに挑む構成で、テキスト主体アドベンチャーゲームらしくない画面構成になっている。

前作とは同じ世界ではあるが、登場人物は異なっているので、設定を飲み込めるなら今作から遊んでも問題ない。

アウトロー自称する鬼島空良とその仲間たちが怪異と戦うストーリーだが、単純な腕力では倒せないので、現場操作証拠品を集めて、知恵を絞って敵と対峙するシリーズの骨子は共通している。

前作よりもブロマンスな傾向が強調されており、主人公の鬼島空良と、親友にして反社勢力の天生目聖司との持ちつ持たれつの関係値が面白かった。


マヨナカ・ガラン

キャラポリゴンが常にステンドグラスが透けて見える、特徴的なルックが目を引く、キャラクタの演技主体アドベンチャーゲーム

閉鎖的な隠れキリシタンの村の中で、正道とは大きく変化した異質なキリスト教テーマにした、宗教にフィーチャーした作品

前半こそ村人との楽しい交流名産品に舌鼓を打つ展開などコメディ要素も多いが、中盤から宗教を信じることの覚悟を問うような重苦しい展開が続く。

タイトル意味がわかる、とあるキャラ慟哭シーンは、思い出すだけでも気が重たくなる悲しい作品だった。


ワールズエンドクラブ

全国の小学校から落ちこぼれだけを集めたガンバレ組の面々がデスゲームに巻き込まれることから始まる、アクションゲームテキストを読むパートが融合したアドベンチャーゲーム

息をつかせぬ展開が魅力で、一転二転、七転八倒、とにかく次から次へと設定の根底をひっくり返すような、サプライズ展開が目白押し最後まで遊べる。

そんな中でもガンバレ組の絆の深さ、彼らが分かつ事ができない強い関係であることを信じれるようになってからは、痛快なストーリーが続くのも楽しい

アクションゲームは若干とってつけた感があるとも思うが、ガンバレ組の得意な能力ゲームっぽく表現できているとも言える、かも。


ワールドエンド・シンドローム

転校生主人公複数美少女たちと恋愛しつつ、100年に一度死から蘇る謎の現象を追う伝奇サスペンスの要素もある、ノベルゲーム

恋愛部分は正直前フリ感が強く、伝奇パート関係が薄いヒロインたちのエピソードは薄めで、関係が濃いヒロインは濃いと、濃艶がはっきりしているのは好みが分かれそう。

から蘇った人間は周りの人間記憶整合性操作しながら生きながらえるため、どうやってその蘇った人間を見つけるのかのフーダニット段取りが、ミステリしていて面白い

設定こそ新本格作家アニメ化もした某作と似通っているが、ゲームならでは仕掛けやミスリードがあり、しっかりとノベルゲーム翻案できている良作。


2024-05-10

anond:20240508144514

ああ内容に対しての縛りじゃなくて表現形式ライトノベルってことか。なるほどね

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