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2020-12-12

このまま無職状態が続けば来月の家賃は明らかに払えなかったので、コンビニ納豆を買った帰りに入口にある無料求人雑誌を抜き取って帰った

飲食警備員介護仕事はたくさんあったが、自分でもできそうな事務作業はあまり載っていなかった

1件だけ、東中野駅事務作業を時給1080円で募集しているところがあった。ここなら徒歩で通えそうなので、電話してから面接へ行くことになった

駅の改札を出てすぐのマンションの一室が事務所になっていて、「フェニミスト協会グローバル本部」というプレートがドアについていた

ピンポンを押すと年配の女性が出てきて、中に通された。50年ぐらい前の写真に出てくる人がよくしているような、独特のパーマをかけた髪型をしている人だった

折りたたみ机のある部屋で待っていると、また同じ人が入ってきた。この人が面接官らしい

仕事の内容は会員名簿の整理や発送作業、会誌の編集補助などがあり、こういう仕事経験はあるかと聞かれたので、あることにした。たぶん今までに似たような仕事をしていて大丈夫だと思ったからだ

それで、シュメール語の読み書きはできるんでしょうか、と女性は聞いてきた

なんのことでしょうかと聞き返すと、シュメール語のネイティブスピーカー希望求人に書いていたはずですが、と言ってきた

求人雑誌は部屋に置いてきたので確認できないが、書いてあったような気もするし、あんな小さいスペースにそんなことは書いていなかったような気もした

シュメール語は未経験なのですがと答えると、女性能面のような顔つきになって、うちは古代オリエントのフェニミ神をお祀りしている団体なので、事務必要シュメール語ができない場合は時給はマイナス100円になります、また研修間中3ヶ月はさらに時給が100円下がるのですが、それでもよいのでしょうか、と聞いてきた

かに仕事のあてはなかったので、よいことにしたら、それでいつから来られるのでしょうかと聞いてきたので、来週からだと答えて帰った

帰り道、よくわからない異物感を感じて、あんまりあそこへは仕事行きたくないかもと思い始めた

家に帰ってしばらくしたら派遣会社から連絡があって事務補助を来週からはじめられるかと聞いてきたから、そっちへいくことにした

「フェニミスト協会グローバル本部」へはそのまま連絡せずにおいたが、あちらからもとくに連絡はなかったので放っておいた

その後だれか採用されたかどうかは知らない

 
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