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はてなキーワード: ト書きとは

2010-05-23

http://anond.hatelabo.jp/20100523193710

1:読者の想像力をかきたてる

ライトノベル世代の悪癖は、漫画アニメ脳である事だ。

小説とは名ばかりの、台本紛いの台詞の応酬と

ト書きのような説明文。

漫画アニメのように、目で見、耳で聞く動く絵を、

そのまま文章にする事に注力する事は小説目的ではない。

勿論、読者が雲をつかむような場面ばかりではダメだ。(演出上の理由でなければ)

舞台演劇台本ではないのだ。

状況を全てお膳立てして、台詞を並べたてるのではなく

必要最低限の状況説明を徐々に積み上げていけばよい。

積み上げる事で、読者は想像力を膨らませ、

豊かな人であれば漫画アニメ以上の物を作り上げる事が出来るだろう。

時に読者を立ち止まらせ、ページを戻させるのも手法として悪くはない。

無駄で過剰な記述よりも、ずっと効果的でさえある

2:神である事を名乗ってはいけない

書き手は、物語の顛末を知っている。

登場人物の思惑、見る物を全て知っている。

だが、読者はそうではない。

今まで表現してきた文章以上の事は知らないし、文章に書かれた事だけが真となる。

また、一人称(もしくは二人称)で進める場合は、他の登場人物の思惑や見聞きした物を主人公は全て知らないはずだ。

三人称場合は余計に、神の目や耳を駆使しすぎると1の過ちを犯す事となる。

書き手は、読者、そして登場人物の目や耳を意識し、

彼らがその時点で知っている事、知らない事、あるいは隠し、誤解しているであろう事を

詳細に把握しつつ、それを彼らに悟られてはいけない。

3:小説ルールブックやアピール目的履歴書ではない

小説とは、物語や登場人物が書き手が読み手の感性をくすぐり、その興味と意識に潜り込んで初めて生きるものだ。

完全無欠な記述起承転結は、時にその物語をつまらない物にさえする。

書き手は、読者に対して、パズルピースをばらまく事で

読者がそれを手にし、組み立て、最後にひとつの絵になるのだ。

勿論、完成された絵が素晴らしく、読者の納得のいくもので、

その過程も楽しめたのであればよいだろう。

だが、ひとつ、ふたつとはめるべき場所を悩むピースがあればどうだろう?

ひとつ向きを変えるだけで、完成された絵が全く意味の異なるものになる事もあるだろう。

それは手法として実に面白い

また、読者は書き手の人物像に興味を持って、それを求めている訳ではない。

なんらかの思想哲学小説に盛り込み、読者をその思想に引き入れる目的がある場合を除き、

作者や物語目的が明快すぎる小説ほど、つまらないものはないだろう

それは小説などではなく、”アイデア”と呼ばれる、小説の何段階も前の姿だ。

2010-05-13

現在下読み中

http://anond.hatelabo.jp/20100405171419

下読みのバイトした人がこないだ投下してたけど、俺が丁度真っ最中

現実逃避にこれ書いてる。

酷すぎ。

何を思って応募してきたんだっての多すぎ。

出版される前提ってのが分かってるとは到底思えない。

商品になるんだぞ。

人が金を出して買うんだぞ。

同人誌の委託や自費出版じゃないんだぞ。

過去の受賞作読んでれば、雰囲気だけでもわかるんじゃないのか、自分がそれだけの力があるかなんて。

記念受験とか運試しとか、そういう理由で応募した奴は今すぐ死ね

実力足りてない自覚があるなら、余計な手間増やすような真似すんな。

見覚えのある奴(複数応募してるとか、他賞や以前の応募を覚えててロクな印象が残ってないとか)の作品に当たった日には、読む前に萎える。

応募作品の審査はちゃんとやってるけど、何度も落ちてるとそういうのがあるってのは心に留めとけ。

下読みする側も人間だから。

とりあえず「下読みのバイトした」の人みたいに俺も並べてみる。


1.話が始まらない

物語開始からしばらくを設定解説やそれに順ずるものが占める。

前の人も書いてたけど、これが多すぎる。

どこから話が始まるんだよ。

いつになったら話が進むんだよ。

舞台と人物の詳細設定やそれに関わるサイドストーリーなんて今はどうでもいいんだよ。

登場人物動かせ。

起承転結の起にすらなってない。

即ハネて次にとりかかりたくなる筆頭。


2.キャラテンプレすぎ

登場人物のキャラづけは重要

でも、ただ単に特徴列挙してるだけの描写のキャラってなんなの。

行動、台詞がほぼテンプレ

BOTか何かかよ。

登場人物を書く本人が把握してないのか、テンプレ素体のままでキャラクターにもなっておらず、黙ってると空気キャラになってることも珍しくない。

それを避けるためか無理矢理喋らせて、ありがちな掛け合いになってたり。

会話ブロック、地の文ブロックというように塊が並ぶ傾向も高く、テンポが悪い。

下手な芝居を見せられてるのと同じ気分になる原因筆頭。


3.勢いだけ

あらすじで「ハチャメチャコメディー」とかご丁寧に申告してくれるアレなケースもある。

実際にハチャメチャなのは構成なんだけども。

話が進んでるようで進んでない、転がってるようで転がってない。

起!

承!承!承!承!承!承!承!承!承!承!承!承!

とか思ってたら、いきなり

結!

最初から最後までずっと同じところでダバダバして、強制的に話を収束させるようなのが多い。

気持ち悪さを感じるレベル予定調和とかご都合主義とか。

話の展開って知ってる?

求められてるのは物語であって実況中継じゃないんだが。


4.描き込みが足りない

今どういう状況なんだよ。

それぞれのキャラはどこにいるんだよ。

何してんだよ。

申し訳程度の情景描写とか、書割かよ。

下書きや絵コンテみたいな描写しかできないのに、なんで小説書こうと思ったの?

スレ小説みたいに台詞ト書き台本みたいな読み物のほうが、割り切ってる分マシ。


ちょっとストレス発散できた。

次の読む。

2009-11-10

http://anond.hatelabo.jp/20091110022145

気が向いたら書けよと人物が言ってくれる救いはないか?

遮二無二になって書いていたけれど、最近は一行目がでなくなってる。

下手したら最初の一字。お話が作れないという話じゃなくなってる。

慢性的にこじらせたのも自覚している。なんか、ただの小さな話も書けなくなっちまってるんだ。

おかげでまるで書けだしみたいなことになってる。駆け出しより悲惨かも知れない。

まるでト書きのように話が進んでいく。それじゃダメだと分かるがこの様だ。とても見せられた代物じゃねえよ。

何もないよりはマシだとよ。何も書いてないんじゃ誰も分からないから日本語でなくともいいと言われたよ。

どうやって書けば良いんだろうな。悪いところが分かるから尚更直しも入れられたもんじゃない

ストーリーに押し込んでいるのかな。向こうはそうじゃないと言うからタチ悪い。

読めば読むほどどこから話が始まるのかまるで分からない。好きなところから始めていた頃に戻りたい。

知識も技術論理くそくらえ。語彙も文法も昔の俺は喉から手が出るほど欲しかったのによ。

そんなに欲しければ書ける奴にやりたいよ。

2009-07-21

平川哲生「川の光リアルタイムtwitterコメンタリーまとめ (1)

Mon, Jul 20
  • 07:59 幸か不幸か起きていますので、アニメ川の光再放送に合わせてtwitterコメンタリをやります。どこまで書いていいのやら、なにを書いたらいいのやら……。タイピング速度もあるので、ちょっと下準備をしておきます。
  • 08:00 remove覚悟の上で連投します。最初にあやまっておきます、すいません。
  • 08:30 ニュースの放送中ですが、のんびりと、アニメ川の光』のtwitterコメンタリをはじめます。原恵一さんには「すべて正直に言え/書け」と言われているので、たぶん、ぶっちゃけ話もします。
  • 08:31 アニメ川の光』は、6月20日の本放送、28日のBS再放送今日は再々放送になります。本放送の視聴率はふるわなかったのですが、反響の多さから、このような短いスパン再放送になったと聞きました。涙がちょちょぎれるほどうれしいです。みなさま、ありがとうございます。
  • 08:32 まずはじめに、演出未経験の私がなぜ監督に抜擢されたか? メディアでは「原恵一さんの推薦」と語られていますが、本当は茂木プロデューサーの推薦です。原さんは「茂木が言うなら」という感じだったとのこと。私が言うのもなんですが、無謀にもほどがあります……ありがたいことですが……
  • 08:32 演出協力の原恵一さんは何をしたのか? シナリオ打ち合わせに出席して、私の絵コンテをチェックしました。通常のコンテ・チェックは監督が絵・セリフト書き消して直しますが、原さんはメモを残す。たとえば「こんなセリフはどう?」とか「アオリの構図がいいのでは」など。
  • 08:33 その後あれこれ相談して、私がコンテを清書します。全930カットのうち、原恵一チェック後に修正したのは、だいたい50カットほどだったと思います。放送後、私が「作品に原さんのテイストを感じた人が多かったみたいですよ」と伝えたら、原さんは複雑な心境だったようです。
  • 08:34 とはいえ原恵一さんの役割は小さくありません。私はチェックに通るコンテを意識したので。1カットだけ流背(専門用語です)を使おうと思ったら、「これキライ」とメモが書かれていて笑いましたw。キライって……。あとNHKエンタープライズ・廣岡篤哉さんのコンテチェックにもお世話になりました。
  • 08:35 脚本吉岡たかをさんが第三稿まで、私が第四稿を書きました。第四稿は絵コンテを想定して、プロット整理やセリフ改変など、大幅に書き換えたため、部分的にシナリオ打ち合わせの内容を無視する形になってしまい、いろいろ申し訳なかったです。この作品台詞ミス(後述)は私の責任です。
  • 08:35 はじまった!
  • 08:35 冒頭から音楽がいいですねー。レコーディングに立ち会いましたが、栗原さんはその場でがんがん楽譜を修正するんです。音のニュアンスもどんどん変える。楽器奏者はそれに柔軟に対応する。鳥肌モノでした。私は8トラックMTR宅録少年だったので、夢の現場でした。
  • 08:36 原恵一さんも言ってましたが、この作品シナリオ打ち合わせは、とても良かったと思います。アイデアがたくさん出て、それを可能なかぎり活かすようにしました。私は初監督なので知らないのですが、生産的でないシナリオ打ち合わせも多いとのことです。
  • 08:36 動物といえば「丸くなる」作画! でも、これは実は原作どおりだったりします。
  • 08:36 75分の作品なのでB級の系譜は少し意識しています。シーゲル、リュイスなどですね。結果、フォードホークスへのいびつな愛情のしみこんだ作品になったと思います。宮崎駿さんへのいびつな愛情もあり、お父さんのヒゲいじり癖は、これです http://tinyurl.com/kmxl8z]
  • 08:37 こういうところは演出家にとっては大問題ですが、視聴者の方はぜんぜん気にしなくていいと思います。いちおう、せっかくなので、書いておきます。ただ、やっぱり、この作品の演出は映画っぽくはないですね。当時の私は、CMなしのテレビ75分を見せきることを意識していたんだと思います。
  • 08:38 いやあ、声優が豪華ですねー。お父さんの台詞「お前が食べ過ぎなきゃね」は原さんのアイデアですよ。
  • 08:38 ペットボトルあたりの美術男鹿さんです。ふつう背景は美術ボードに似せるものなんですが、もう完全に男鹿流ですね。すばらしい。ありがたや。美術監督稲葉さん、日野さんは「男鹿さんの絵はまねできない」とか「あの絵は、音楽ライブみたいに、再現不可能」と言ってました。
  • 08:38 うう、書いてると見れない。見ていると書けない。コメンタリってむずかしい……
  • 08:39 画面がロングショット主体なのは理由があります。アップ主体のネズミ目線は、地面などの一部しかフレームに収まらず旅の感じが出ないこと。ネズミ目線が面白いのは20分が限界ということ。『ガンバの冒険』の手法を避けること。作画が楽なこと。結果的に美術の負担が大きくなってしまいました。
  • 08:40 金田朋子さんの熱演が! 人差し指くちびるにあてて、ぶるぶるさせて「ぶくぶく」の声を出してました。
  • 08:40 滝に落ちたチッチが浮かび上がって、タミーに助けられるあたりの原画は、加藤寛崇さんです。制作さんに「ちゃんとチェックしてください」と笑われ、私は「完成画面で楽しむからいいのだ」と答えたほど、ノーチェックで通せる、すばらしい原画でした。作画マニアは要チェック。
  • 08:41 現実のタミーは来客に頭からどーんと突っこんでくるお転婆な犬なのですが、平野綾さんはその感じをうまく出してますね。かわいい。タミーは最初・中ごろ・最後と短い出番ながら、印象に残ってもらう必要があったので、華のある平野さんにぴったりだったと思います。
  • 08:42 レイアウト、アイレベルが変だったりしますが、わざわざ変な感じに描いてください、と指示した結果だったりします。数えてませんが、レイアウトは6割くらい自分で描いたと思います。
  • 08:43 Aパート絵コンテの軸がぶれてます。まだスタイルというか、基調というか、トーンというか、そういうものを模索しているような印象。旅立つまでに14分しか使えなかったので、詰めこんでるのは仕方ないとしても、構図、カット割り、いま見るとつらいです。出発したBパートからマシになるような……
  • 08:44 山寺さんのお父さんはいいですねえ。少し頼りないけど、やさしいお父さんの感じがすばらしい。山寺さんは、あっという間に指示に対応できて、プラスアルファで演技を加えてもらえるすごい方でした。私は、山寺さんなら『御先祖様万々歳!』の多々良伴内の役が好きです。
  • 08:45 「川はタータの母だった」と原作では地の文で直接描いていますが、どうやってアニメ化すればいいのか、迷いました。結果、ごうごうという母体のような音にしてみました。こういうのってむずかしいですね。
  • 08:45 木が切られるあたりから、夕方まで、原画は黒柳トシマサさんです。若いし、うまいし、イケメンだし、まったくもってけしからん原画マンです。ありがたや。
  • 08:46 爺さんネズミ役は青野武さんですよ! なんという贅沢! マイケル・ペイリン! 青野さんの声は「きこりの歌」つながりで、この直後の切り株の場面に進む伏線なのです(嘘)。
  • 08:47 環境破壊はいま、たくさんの説が入り乱れている状態で、とてもアニメでは扱えません。もし扱うとしたら、ロンボルグ的な視線も入れて「近視眼的にならないよう、真剣に考える必要がある」くらいの主題になると思います。問題意識は高まっていくでしょうし、これから扱われるべき大きな主題でしょう。
  • 08:47 護岸工事環境破壊か? 答えはNOだと、視聴者の私は思います。監督の私は、巣が壊されるショックを描くために、悪者あつかいする必要があると考えていたようです。
  • 08:49 折笠富美子さんのタータはいいですねー。原作はタータが主人公なんですが、アニメはチッチの活躍が増えてます。が、折笠さんの演技で、タータが前に出てきたように感じました。
  • 08:49 三匹が並んで走る場面(3カット兼用)と、イタチに襲われる場面の原画は植村淳さんです。ありがたや。ネズミの走りは、急ぐときは2コマ中2枚、通常は3コマ中2枚。動物の走りはパターンが少ないので、ガンバに似ています。植村さんのところは2コマ中3枚で、空中ポーズが入ります。
  • 08:49 ちなみに原恵一さんは、当初、このイタチを中心にした物語を考えていたようです(原作にもある)。それじゃガンバになってしまう、という理由で、いまのような形になりました。それくらいガンバは恐ろしい作品なのです。アニメ史に向き合うなら、これ以外の選択肢はなかったと思います。
  • 08:49 夜、根で三匹が寝ているカットは、写真をそのままレイアウトに使ってます。写真レイアウトに使ったのは、自然物では、ここと冒頭の川の3カットのみ。バス車内はさすがに写真レイアウトが多いですが、ほかは基本的に写真は参考程度にしました。
  • 08:50 自転車のかげに隠れて走り、猫を避ける部分は、某映画からアイデアをいただいてます。
  • 08:50 チッチの「え~、もう旅行おしまい?」という台詞は、原恵一さんのアイデアをいただきました。前述の「お前が食べ過ぎなきゃね」といい、なんか、原さんらしいですよね。
  • 08:51 ドブネズミたちに会ってから、チッチが転ぶまでの原画は、石井邦幸さんです。丁寧な仕事ぶりで助かりました。かなり立体的に描く方で、ほかの原画とは耳の形などがちがいます。
  • 08:52 ドブネズミたちについて、原恵一さんは「聞き分けのない乱暴ものが良い」と考える。私は「話せば通じるやつらであってほしい」と考える。ここらへん好対照ですね。いろいろ話し合った結果、原さんの方のプランにしました。
  • 08:53 クマネズミは、人間を利用して、レストラン自動ドアを出入りするみたいですよ。能力が高すぎる。
  • 08:53 つるや食堂は、松浦さんの小説半島』から名前をいただきました。『半島』に登場するつるや食堂はもう少し小ぎれいだと思うんですが、アニメではネズミが出てきてもおかしくない、時代がかった建物にしました。
  • 08:54 ドブネズミがトリモチにかかるアイデア原恵一さんのものです。
  • 08:55 赤い郵便ポストあたりは、レイアウト、BGの兼用を考えて脚本を書いてます。涙ぐましい……
  • 08:55 まあ、ぶっちゃけホークスです。
  • 08:55 子供たちが排水溝を泳いだり、グレンに誘われるまでの原画高野登さんです。私は高野さんの原画が好きなんですよ。ベテランの風格といいますか、シンプルかつ的確で、まちがいようのない原画、撮影指示、タイムシート。完成画面では伝わらない部分ですが、とても頼りになるうまさです。
  • 08:56 ベテランの風格は、この作品では、山内さん、高野さん、山崎さん、小野さん、寺田さんの原画で見ることができます。ありがたや。作画マニアの方々は、作画の実作業を経験してないと判別がむずかしいのですけど、ぜひこういう原画のうまさにも注目してみてください。
  • 08:57 横向き歩きのリピート作画、スライドは、単純ながらいちばんのリテイク回数でした。前足にあわせると後足がすべり、後足にあわせると前足がすべってしまう。むずかしいもんです。
  • 08:58 図書館のCパートは、鏡・ガラスモニタピアノ、逆さまの本『川の四季』、逆卵型の下水道。ねちっこく反転・反射を描く画面構成です。主人公たちが屋上に上がるまで、カメラ建物の外に出ません。図書館は窓ガラスポイントになるので、モデル杉並区図書館にしました。
  • 08:58 グレンの登場から別れまでが約11分です。テレビシリーズの半パート分。短い場面ですが、大塚明夫さんの演技がすばらしく、印象に残るキャラクターになったと思います。ちなみに原作のグレンは、ソシュール以後のポストモダン社会に生きる人間の苦悩を理解しているような、賢者ネズミです。
  • 08:58 収録は一日で終わらせる強行軍でした。お昼の弁当休みも早くすませよう、「30分くらいか?」と話していたところ、大塚さんがあのいい声で「15分だ!」と勇ましく叫び、笑いをとってました。大御所声優さんたちは、技術も一流ですが、現場の雰囲気づくりもすごいんですよね。勉強になります。
  • 08:59 大塚さんマジでかっこよすぎるぜ……
  • 08:59 鏡やモニタに映るグレンは、やっぱりアングル的におかしいですね。絵コンテに「おかしいですが堂々とやりましょう」と書いたのは自分ですが…。当時の私は、リアリティに足を縛られて窮屈な演出をしてはならぬ、などと考えていたんでしょう。視聴者の私は全体的にそういう傾向を感じました。
  • 09:00 原作のドブネズミ帝国が削られてしまったので、いちおう「なかにはいいやつもいるんだ」という台詞を入れました。ここらへん、面白いところなんで、ぜひ原作もお楽しみください。
  • 09:01 グレン大塚さんと、タータ折笠さんのからみは抜群ですねー。いいわー。
  • 09:01 「そうなんじゃないか」とか「そういうことなんじゃないか」は、松浦寿輝さんの作品にたびたび登場するので、グレンの台詞にしてみました。
  • 09:03スネークならダンボールに隠れるはず」という感想に笑いました。勉強不足でしたw。ただ、ハンカチに隠れるのは、バスの場面でタオルに隠れる伏線です。
  • 09:04 チーズケーキ番長なのに、ショートケーキを出しちゃって申し訳ありません。チーズケーキって絵にならないんですよね……。まあ、食べるほうとしてはそこがいいんですけど……
  • 09:05 給水機は原作になく、水の音、母の音、抱きつくタータ、川への思い、みたいなことをまとめて表現しようとした結果です。ここらへんはコンテを描いてうまくいったかも、と思いました。
  • 09:06 大塚さん……。
  • 09:07 シンメトリーの構図は、右を描けば左は反転してトレスできる、一枚描けば裏返しトレスで別カットも完成、という効率重視のために採用してます。みみっちいですね……
  • 09:08 図書館からの大俯瞰のBGは5回くらい兼用します。大変なカットはとにかく使いまわす。エコロジーであります。
  • 09:09 逆卵型の下水道、ここの背景は稲葉さんの担当です。描きこみすぎ!ありがたや。
  • 09:10 「あの雫が落ちたら」あたりは原作にありません。原恵一さんに「別れの場面をもっとじっくり」と言われたので、あれこれ迷って、こうしてみました。
  • 09:10 下水道プラットフォームあたりの背景は草薙の方が担当です。とくにマンホールがかっこいい。「クオリティが高くて驚いた」と美術監督の若いふたり、稲葉さんと日野さんも言ってました。私も上がりを見て驚きましたね。ありがたや。
  • 09:11 鉄砲水あたりの作画は、4カットほどが沓名さんの原画です。ここらへんは担当原画がとびとびなので、作画マニアの方でも見分けるのは難しそうですね。
  • 09:13 下水道のDパートから、ブルーのEパートまで、クレジットにないですが虫プロダクションが作画を担当しています。が、かなり原画がこぼれたので、手分けして描いてます。私も少し原画を描きました。
  • 09:13 下水道マンホールから煙草が落ちる場面。原恵一さんは喫煙者ですが「こんなことする人はいるのか? このシーン必要か?」と言ってました。私は「する人もいる。闇にぼわっと浮かぶ光は面白い、水の勢いを表現するため、またカップ容器で流れるくだりの伏線になる」と言い張って、入れた場面です。
  • 09:14 原恵一さんに口ごたえするとは、なんとも生意気新人監督であります。しかし、ひとつの作品にふたり監督は立てないので、仕方ない。
  • 09:14 カップ容器で流れる三匹、脚本ではお父さんの「しっかりつかまってろ!」という台詞が二回連続していました。が、山寺さんは何も言われずとも的確に判断して、二回目を「ちゃんとつかまってろよ!」に変更していました。これは収録中にいちばん驚いたことです。すげえ。
  • 09:14 こういう台詞が二回連続してしまうミスは、実はけっこうやってます。すべて私のミスです。次から気をつけます(もし次があるのならば)。
  • 09:14 カップ容器からチッチが落ちてしまうあたりは、石田慶一さんの原画です。暴れん坊ですねー。びっくりするくらい枚数の多い原画で、タイムシート等もひじょうに複雑、完成するまで画面がどうなるかわからなかったんですが、ど派手で面白い感じになったと思います。
  • 09:15 ブルーのEパートは、手水鉢・猫ベッド・染料鍋と、凹のような形のものを3つ。瓦屋根と鍋蓋で抜けている上の面を覆う、という画面構成。最後に、指輪が鍋蓋の上に置かれていたのは、構成上の理由があります(レイアウトを兼用する目的もあります)。
  • 09:15 少佐ーッ!
  • 09:16 けっこう小さい紙で作画しているので、大きいテレビで見ると粗が見えますね……。
  • 09:17 ブルーの家あたりは、美術監督日野さんです。上品な感じですね。
  • 09:18 内田百間の『ノラや』をやろうとして、やめました。ちょっと後悔してます。
  • 09:19 ブルーが「白を受け入れよ」とさとすくだりは、汚れたチッチを手水鉢に落とすところ、汚れたチッチを舌でなめるところ、瓦屋根の上の場面で計三回くり返されます。ここらへんはアニメオリジナルで、原作にない場面なんですが、好き放題やってるなぁ、と視聴者の私は思いました。
  • 09:19 ブルー役の田中敦子さんの演技がまたすばらしいですね。なんというか、包容力があって、長台詞も説得力をもっています。こんなに豪華なキャスティングなら、もっと台詞を増やせばよかったですねえ。尺が厳しいため、一文字二文字の単位台詞を削ったので、仕方ないのですが……。
  • 09:20 ブルーは友達がいない、必要ない、という原作を少し意識して、野良猫を追い払う場面を入れてみました。
  • 09:20 猫ベッドで寝ているお父さんに、タータが言う「ちょっと待ってね」の芝居が、実に折笠富美子さんらしくて、すばらしいですね。ここだけくり返して見たいほど。私は『あたしンち』のみかんファンなのです。
  • 09:21 ブルーの家の台所、染物の機材がならんでいる場面の背景も草薙の方です。とても丁寧な仕事です。たくさん描きこんじゃって、ほんとすいませんでした。山本二三さんは公演で、「平川監督空間フレーム内の何も描かれていない場所)恐怖症だ」と言っていたようです。ほんとすいません。
  • 09:22 染料鍋に入ろうとするチッチをブルーがはじくところ、絵コンテでは前足だったんですが、担当原画の方がしっぽに変更していました。ブルーはしっぽの雄弁なキャラクターだったので、私は「それだ!」と思い、すんなり変更しました。
  • 09:22 私のぬるい絵コンテを適宜変更していただいた、ありがたい原画は、小野隆哉さんです。またしてもベテランの風格! 原画は演出の領域に踏み込まざるを得ない、という好例ですね。
  • 09:22 私はブルー屋根のところの劇伴が大好きなんですよ。栗原さんの曲は、楽しげなものもいいですが、せつない曲がたまりません。
  • 09:23 「やさしさのない職場だぜ……」
  • 09:24子供がいるとそれはそれで」は原作どおり。こういうユーモラスな場面、いいですよね。
  • 09:26 原作動物病院アニメでは出せないので、ネズミたちがピアスを見つけるくだりを指輪に変更して、ブルーの場面に入れました。ピアス指輪に変更した理由は、丸いこと、尻尾に通せること、いろいろあります。動物病院は登場させたかったですねえ。残念。
  • 09:27 ジョン・フォード! でも真似することにも失敗している!
  • 09:27 公園のFパートは、高低差、3の均衡、人工的な自然、という画面構成。少し欲張りすぎたかもしれません。「3の均衡」は、1・2・4のときにバランスが崩れ、何かが起きる、たとえば3人の親子が座るベンチ下にネズミのお父さんが入ると、蹴り出されてしまう、など。うーん、ややこしいですね。

増田の文字数制限にひっかかったので(2)へ続く

2009-05-21

学生演劇はだいたいこういう流れで稽古が進む。

http://anond.hatelabo.jp/20090519230327

とりあえず演出担当が作りたい芝居を語る。酒の席だったりする。

それを何となく脚本担当に伝えてミーティング用資料を作る。この過程で何度も何度もあーでもないこーいうつもりでもないと言いながらもできあがる資料は抽象的でなんとなくそれっぽいプロットとどこかで見たような演出プランに独自っぽい名前を付けてるだけのすっからかんペラい物になる。本音を言うと「大人計画を演る」と言われる方が楽だ。「作りたい本人が説明できない、今までにないような独自の芝居」を作る事になると脚本とか演出とか以前に完成しない。

そのペラい資料をもってミーティングを行うがすんなりは決まらない。この間はいい感じだねって言ってたじゃんって展開も。そのまま下にも同じ事を言われる。

決まらないがとりあえず作り始めてと役者と裏方に投げられる。とりあえず公演タイトルくらいしか決まっていないので色々聞きながら作ってみる。もちろん面白いとかつまらない以前の内容になる。

稽古が始まると政治的なパワーバランスなどの都合により今まで作っていた何物かはゴミ箱に行くことに。でも「もう半分くらい作ったんだから簡単にできるハズ」等と言われる。80年代の小劇場だったハズが90年代の静かな演劇になったのに。(極端だけど劇場変更はザラ。あまり大きな問題はない)

脚本担当はまた初めと同じように内容を伺う。日を跨ぐと違うことを言うので出来るだけ素早く箇条書きにしてる。なかなかまとまらないが役者と裏方はまた何かを作り出す。何を作るかは分からないが何となく配役とか場面転換の枚数を妄想して分担表とかをつくる。裏方も仮想舞台装置を作る。

放っておくと大量の配役、大量の大道具、大量の小道具、仕様の演出、労力の割に効果があまりないような話、壮大な計画がブチ上がってくるので必死で止める。

仕様演出は仕様見ただけで分かるような無茶な物のこと。例えば100人の登場人物から3人を合成してすべて違う登場人物が錬成されて全部に名前と設定と配役が付くとか。16万通りもある事を理解できていない)

脚本担当はこの段階で死にそうになっている。一応存在する脚本担当の締め切りが迫ってくると当然毎日徹夜して脚本を作成していくのだが、なんど書き直しても「つまらない」「ここはこういうつもりじゃなかった」「字にすると面白そうに見えないから演技プランを考えて」「(仮の)名前が気にくわないからインスピレーションが~」「やっぱこうの方がいい」「昨日いいこと思いついた」等の必殺技返り討ちにされる。仮脚本を演出に見て貰っている場合は演出に頭を何度も下げに行く。脚本担当の締め切りはもちろん守れられない。その分のしわ寄せは役者と裏方がかぶることになる。毎日毎日両部門に目に隈を作った脚本担当が「間に合わなくて済みません」と謝っている。ただし役者も裏方も怒らない。脚本担当が遊んで遅れてる訳じゃないし。一緒に仕様固めを手伝う。演出担当は怒る。

何となくあがってきた脚本担当脚本を眺めながら稽古する。ただし細かいことは何にも書いてない。ト書きに一言だけ書かれているならましで、ト書き存在が伝えられていない事もザラ。その当りは必要そうな設定を裏方が洗い出して役者が全体の空気を読んだ場面設定を構築して己のインスピレーションを信じて勝手演技する。とりあえず作った物を見せると、演出に「俺の指示と違う」等と言われることが多い。指示なんかないのに。ただしこれがそのまま使われることも良くある。

稽古が中盤に入る頃には脚本がしっかり上がって……いない。絶対。時間だけが無情にもすぎるが未だ路線が定まらない。分からないところは逐一聞きながら作る。聞かないでも作る。運が悪いと何故聞かなかったと言われる。役者はひたすらリテイクを食らう。世界観と合わないとかこのキャラだけ浮いているとか。世界観なんて脚本の1ページ辺りに描かれてる程度にしかなかったりするし。脚本セリフが気が付くと増えている。演技プランが破られている。稽古時間が足りなくなる。各自で時間を何とかしろと言われる。もうたっぷり圧縮してる。

稽古終盤。本番に間に合わない事が確定的になってから設定をとりあえず削ってみる。最初からそれはいらないと言い続けた場所を削るが演出担当は不満顔。最初から入れなければもっと早かったのにと毎度毎度言い続けてるが変わらない。リハ期間は短くてもいいとか言い出す。それで前も本番でミスしただろうに。やっぱりあそこが気に入らないから変えてとかこの期に及んで言う。役者は本人当たりセリフ量が割とはっきりしているのでギリギリまでリテイクされる。脚本担当脚本を必死で打ち込む。演出に「演技バランスが悪い。調整してないのか」とか言われる。その時間はお前が削ったんだ。裏方は頻繁な小道具の差し替えをしながらミスを潰していく。何度言っても脚本差し替えはすぐ出来ると思われている。そろそろ劇団内の恋愛はやめて欲しい。役者も脳みそが足りないので勝手セリフを削る。劇団内の恋愛は無理矢理潰す。みんな死にそうな顔をしているが激太りもしてる。

公演前に演出担当が偉そうな顔してチラシにコメント

公演して糞芝居と言われる。世間一般的にミスれば役者と裏方のせいにされて(稽古しなかったから、裏方がミスをしたからと思われている)つまらなければ脚本担当や演出担当が批判される。(世間の(俺の)面白いと思っていることを理解できていない!とか)このために軸のぶれている演出担当脚本担当は上がってきた物が面白くないと感じると仕様変更ガンガン入れてくる。たとえ本番でミスっても内容が悪くなければ叩かれるのは自分じゃないもんね。時間と金をもって来ないのにこれをする人が時間無駄遣いさせる。裏方は本番でミスをしたくないので仕様変更が出ないよう出ないよう事前に釘を刺しに行きたがる。

終わった頃には人数が減っている。ただしそれは、だいたいが恋愛のもつれ原因。そして劇団員募集が掛かっているw

2007-11-13

しね!しまじろうしね!

http://anond.hatelabo.jp/20071113065456

意欲作です。起承転結の「転」も賛否両論ある時事問題を積極的に取り入れ、いいスタンスを表現しています。

惜しむらくはト書きキャラの書き分けです。これは単純に「書き方」の問題ですが、取り入れるだけで作品自体の価値も上昇しますので、工夫してみましょう。

                    赤ペン担当増田

2007-04-13

一生使えるはてなブックマークにするために

外部コメントツールとしてのはてなブックマークの意義もあるっちゃあるだろうし、自分が気になった記事をぜんぶクリップしておくアーカイブツールとしての使い方も、ぜんぜん有意義なんだろうけど。

ハテブは資料として後々に活かせるよう使うのもアリです

タグづくりとコメントインデックスづくりなのです

著作権系のリテラシーも少しは持ちましょう

  • きよへろちゃん!コメント無しの引用は不法かもしんないゾ☆
    • 自分がどう感じたかを記録しておくのは、情報整理の観点からも超有用
  • アイデア自体に著作権は発生しません
    • 自分にとって有用なアイデアだけ抽出しておくと超便利

資料ブクマの際も、コピペだけでなく、少しの手間をかけてみたりして

そこでイケメンなおやにお願いです

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