はてなキーワード: 虫プロダクションとは
手塚治虫の虫プロダクションが無理してアニメなんて作るから、と言ってしまえばそこまでだが、
手塚治虫がそれでそこそこ品質の良い作品を仕上げてしまったために、アニメーターには夢を抱かせ、そしてアニメ会社には拝金主義思想を植え付けてしまった。
そもそも現在はデジタル化やIT化が叫ばれる中で未だに作画枚数を何百、何千、と一人当たりに描かせていてそれに見合った報酬が支払われているかというと全くそうではない。
声優業界も同じで一時期は声優ブームの裏側で声優として賃金上げを求めた抗議活動も盛んではあったが、今は完全な年功序列が組み込まれており実力主義的な世界でありながら、
それに見合う給料が一切支払われていない。
アニメーターは一枚当たりの原価(単価)、声優は一つの作品とか番組コーナー一枠辺りの報酬が果たして見合ったものかというと現状はノーだ。
一部週刊誌によると、その労働条件や環境はブラック企業のそれに等しいものだという批判がある。
一方で夢を売る商売であるために、差し引きゼロのような思考回路を持ち合わせているため、給与が見合わなくてもテレビに出演したりアニメ番組にレギュラーで出る等という、ほんの一握りの人間しか立てない夢の舞台というプライスレスな劣悪な労働条件の何よりも大事な事があって、それで辛うじてストライキが起こり難いのかなと感じる。
アメリカでは、ウォルトディズニー社やピクサー等のアニメ会社や海外アニメの声優というのは、ギャランティーが高品質の仕事と比較しても日本の数十倍もある。
アメリカは夢の舞台に立つだけでなく、その人材を評価しているのでビジネスとして成立してる側面がある。
日本のアニメ産業というのは、衰退しつつあり、また年々人件費を削減傾向にあって、そのくせBDなどのメディア媒体がアメリカの4,5倍程度の価格設定であり、明らかな中間搾取構造が見て取れる。それだけに日本アニメ会社の拝金主義というのは深刻であり、アニメーターや声優などを軽視している風潮があるのも頷ける。
その根本たる原因が、今以て日本国内外で素晴らしい評価を得ている手塚治虫にあるのだ。
この労働条件を顧みてもっとアニメーターの質を維持ないし向上させるためにも、また政府が行おうとしているクールジャパンによる海外へのアニメ文化の浸透させる等といった文化交流促進というのも、彼らあってこそであるから、これを改善すべきだ。