・恋人や妻を失ったり、他人に奪われるのが怖い→恋人や妻を持たない
・子供を病気で失ったり反抗されたり、子供が何か事件を起こして人生を壊されるのが怖い→子供を持たない
中学2年生の時に可愛がっていた猫を病気で失い、中学3年生の時に部活のレギュラーを新しく入学して来た1年に総体前に奪われ、高校時代から交際していた彼女を大学時代に高学歴高身長イケメンに寝取られて以降、可能な限り何も持たないことに決めた。
大学院に進学せずに大学卒業後は地元で公務員になった。与えられた仕事は可能な限りちゃんとやり、余暇はもっぱら読書と勉強に充てている。仕事の成果、恋人、金、物と違い頭の中に入れたものを誰かに奪われることは現時点ではないからだ。
父は既に亡くなった。実家の土地と建物以外の遺産を妹夫婦に全て相続させた上で追い出し、母と実家で暮らしている。あとは母が亡くなれば俺が失ったり奪われたりするものはない。やっと自由になれるぞ。
親が自分より先に死ぬのは当たり前なんだけど、自分はきっと耐えられないと思うから 親が亡くなってしまうことは平気っぽいの、本気で羨ましい。
平気ではない。辛い。 けれど不可抗力なので自分を責めたりしなくて済む。