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あかりは小学校時代から成績優秀で、母親の妙子は娘のあかりを医師にしたいと考え、それも国公立の大学医学部に入学させたいという強い希望を持っていた。あかりも期待に応えようと勉強を続け、医学部受験を目指していた。
あかりは二〇〇五年に県内のキリスト教系進学校を卒業し、母の希望通り医学部を目指して受験を繰り返したが果たせず、二〇一四年に医科大学の看護学科に進学した。その間、なんと九年もの浪人生活を送っていたことも明らかになった。
母が娘に医学部受験を強要し、9年間も浪人させた。その事実は異常な学歴信仰や、いびつな親子関係を想像させる。近年、親が子どもに過度な期待をかけて勉強させ、成績が上がらないと暴言や暴力を加える「教育虐待」という言葉が知られるようになったが、あかりの母の厳しさは熾烈だった。