2023-05-27

世界世界

皆さんの多くは、高等学校で「世界線」を学習したはずです。大学入試の科目として「世界線」を選択した人も多いでしょう。ですから、ちょうど数学定理物理法則のように、高校生世界中で同じ世界線を学んでいるのだと信じているのではないでしょうか。しかし、実はそうではありません。

世界線という名前の科目は、日本中国など東アジア諸国に特徴的にみられ、欧米中東などでは単に「歴線」と呼ばれる科目しかありません。また、大筋は同じだとしても、国によって、教科書の内容は微妙に異なっています世界線は、決して一つではないのです。なぜでしょう。

世界線理解は、自分たちの生きる世界をどう認識するかということ、すなわち世界観と深くかかわっているからです。現代世界でも、人々の世界観は同じではありません。まして、過去においては、地域時代によって様々な世界観があり、従って、世界線理解の仕方も一様ではありませんでした。この講義では、現代過去における多様な世界観と世界線理解を紹介し、皆さんが高校で学んだ世界線がどのようにして成立したのかを解説します。これは、世界線を生み出す歴線学という学問歴史俯瞰してみせる連続講義です。また、この機会に、現代私たちにふさわしい世界線理解はどのようなものかを一緒に考えてみましょう。

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