不動産情報プラットフォームのアパートメントリストが11月29日に投稿したブログによると、全国の家賃指数は前月比1%低下し、3カ月連続の下振れとなった。マイナス幅はデータがさかのぼれる2017年以降で最大。
住宅市場が冷え込んでいる要因としては、建設業者による供給増に加え、光熱費や食品などあらゆる物価が上昇する中で人々が家族やルームメイトとの同居を選んでいることがある。結果として、貸し手が強気な姿勢を後退させている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期に値上がりが激しかった地域でその傾向が強い。
アパートメントリストは「賃貸市場で最近生じた冷え込みの時期は通常の季節的なトレンドと重なるが、そのペースは過去に比べ特に急激だ」とした上で、「家賃は向こう数カ月、さらに落ち込みが続く可能性が高い」とブログで指摘した。
インフレ退治を目指す米金融当局は経済統計を注視している。アパートメントリストは自社データについて、当局が監視する消費者物価指数が測る家賃の先行指標になり得ると主張する。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-01/RM6ZZNT0G1KX01