百合は市場規模が小さいというけど、オタク向けゲームや女児向けアニメ、ハーレム系漫画などとしてしれっと広く薄く存在しているように思う。BLは確かに百合と看板に掲げたものよりは市場規模は大きいのかもしれないが、特殊性癖として隔離されたジャンルといえるのでは。
かつてのBLが男性が興したものでありながら女性の間で爆発的に流行ったのは、当時の女性達にBLを読み書きするだけの暇があったから。
今では女性も後ろ楯を持たず自力で稼ぎ、結婚したとしても家事育児に労働の加わった三重苦なので、もうあの頃のような勢いはない。それを反映するように、BL業界もコケないよう流行りの後追いをするか、人間の本能に直撃するエロ売りかという状態。もはや斜陽だ。
もちろん男性は今も昔も暇はない。出版不況に専業作家で食っていくことなどできないし。
そんな感じだから、かつてのBLのように百合を暇な誰かが狂ったように書きまくり広めるということは、もうない。
BLについては景気のいい中国からの輸入が期待出来る(中国ではBLは禁じられているものの、文化的にブロマンスが許容されているので、匂わせ程度のものならいくらでも書けるはずだ)が、百合はむしろ厳しいので、ないんじゃないかなと。