2021-10-02

空気階段の優勝に寄せて

私は何者でもないただのお笑いファンで、適切なアウトプットの場を持たないので気持ちをここに記すことにする。

去年の空気階段ネタはすごく好きで、かたまりの笑いというものに対する哲学を強く感じられた。

一方で、2本目のネタ知的障害者揶揄しているのではという声が聞こえてきたりもした。

彼らのネタをしている姿以外は知らないのだが、特にかたまりの方はネタに対して真摯に取り組んでいるのだろうなというのは感じていて、なので誰かをバカにするような意図はなかったのだと思う。

誰も傷つけない笑いなんてものが求められるポリコレ時代に、空気階段がどういうネタのチョイスをしてくるかとても興味深く見ていたのだが、彼らなりの時代への迎合の仕方だったのだろうなと思う。それだけタイトルにこだわっていたとも取れるが。

1本目は小峠もコメントしていたが、SMクラブブリーフ姿でイスに縛られている状態からまりまさか下ネタ一切なしで、ひたすらかっこいい男を演じることでズレを生み出し、笑いを生んでいた。

根本は去年の2本目と同じなのだと思うが、観客としてはより純粋に彼らの活躍応援できるよう気を配られたネタだったように思う。

2本目もまた、根が真面目なおじさんが自身子どもの頃に描いたマンガのコンセプトカフェを開いてしまったという、もぐらのキャラクターを活かしながらも誰もバカにしないコメディになっていた。

1本目はかっこいい姿を見せて応援したくなるような、2本目はだんだんおじさんがかわいく見えてくるような、そういう観客を味方につけるチョイスだったのだと思う。

それでも私は去年の2本目、定時制高校に通う障害者とも取られかねない言動男性恋愛もまた、同様に愛おしく感じ応援できることが本当の倫理観なのではないかと、一年経っても思ってしまうのだが。

とにかくおめでとう。2本とも素敵でした。

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