2020-06-20

安倍首相原動力

確固たる思想を持った保守派ではない。

祖父岸信介憧憬を抱き、祖父が目指した道筋をたどることで「認められたい」

その一心なのではないか


安倍晋三 沈黙仮面」より

 晋太郎戦争体験を「思想形成に影を投げかけていた」とネガテイプに捉え、岸の青春時代大正期)を「日本が大変飛躍的な前進を遂げた〈栄光時代〉」と憧憬を隠さない。安倍歴史認識の原点がここに読み取れる。しかし、よく考えれば祖父青春時代も父の戦争体験も、安倍はもちろん直接知らないし、恩師や学友が言うように歴史書物を繰って勉強した形跡もあまりない。それでも「祖父は正しい、父は間違っている」と断を下したのは、おそらくは「パパより、おじいちゃんが好き」というようなパーソナルな体験によるのだろう。

 安倍新人議員時代読書も、純粋意味での知識の吸収というよりは、幼心に刻まれた「おじいちゃんは正しい」という思いを確認する作業だったように思える。「おじいちゃんのやったことは間違っていなかった」とする「岸史観」が、首相に就いた安倍をして憲法から安保教科書に至るまで、戦前回帰とも思える戦後体制否定にひた走らせているのではないか


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