「同窓会、行ってくれば?」と妻が言った。
こんなことを言われるのは初めてだったので少し驚いた。我々夫婦はお互いにあまり干渉しない。妻はいつも「友達と会ってくる」「仕事の付き合いに行ってくる」「爬虫類カフェに行ってくる」などと言って勝手に出かけていく。大抵は日の落ちる前に帰ってくるし、夜遅くなるときには必ず連絡をくれる。私は私で、同じ様に妻に一言告げてから出かけるし、そもそもが出不精なので、自室でゲームをしたり、居間で本を読んだりしている。
「奥さんと仲いいですよね、秘訣とかあるんですか?」とよく聞かれる。秘訣なんて考えたこともないけれど、「お互いを尊重することじゃないの」などと言っておけば、相手は「うちは束縛が厳しくて」なんて自分の話をし始める。
だから妻に「行ってくれば?」なんて言われるのは初めてだ。同窓会の通知を何かの拍子に見たのだろう。秘密主義ではないので別に構わない。
「ああ」と返事をする。「でもさー、今更会って何話すんだろうな。懐かしいねーって言って、近況報告。で?って感じじゃない」
「いいじゃない、懐かしむのも。得るものはなくったっていい時間になるんじゃないかしら」
私は結局、同窓会に行くことにした。高校卒業から17年が経っている。
15人が集まった。これが多いのか少ないのかはわからない。クラスでも当たり障りのない人物だった私は、同窓会でも当たり障りなく振る舞った。お調子者の奴はお調子者であり、寡黙な奴は寡黙だった。何も変わらない。ずっと高校生でいれたらと当時思っていたことを思い出す。違いは酒があるかないかくらいのものだ。
近況報告などをするうち、14人が結婚していることがわかった。未婚であったのは、私が当時付き合っていた彼女だった。理恵。気まずさ故に同窓会では彼女と話すのを避けていたが、酔いが回るにつれ、彼女は隣りにいた。
「つーか、お前まじ結婚するんだもんなー」お調子者の一人が私に言った。「笑ったよなー、な?」
周りの人間は気まずそうにしている。笑った?俺の結婚を?それはなんだ。
「えっと、それはどういう?」
どういうこと?
つつきかけや、ってことだろ
寝取り寝取られ合戦が間近で見れるなら笑えるやろ リアルラノベみたいなもん
どういうことかまったくわからん。
日本は明治の昔から善良な脳みそを使うだけ使い倒し飽きたら裏切り最も利用した善良な人間のお気持ちを犠牲にする最悪な社会だということ。
りえー!!!! 増田だぞー!!!!