私は今30台前半で90年代は小学生、中学生だった。あのときのインターネットは本当の黎明期ではなかったかもしれないけど、そんな感じがまだあった。
個人がホームページを手打ちで作り、掲示板を建てていた。httpが普通だったし、FTPが当たり前だった。Yahooの検索が正義だったしIEで見るのが当たり前だった。
そして誰も本名でインターネットをしていなかった。違法ファイルはありまくりだし、著作権など存在しなかった。ファイルを分割して画像に埋め込むツールとかあったりした。なによりもあのときのインターネットはネット先が誰かなど気にしたことがなかった。だから平気でクソみたいなことをやれたし、言えた。ほんと最低の時代だ。
それがいつの間にか、検索はGoogleになり、httpsじゃないと弾かれるようになり、Chromeが覇権をとって、違法ファイルは表から見えなくなった。
わかるよきれいになったよインターネットは、あの時と比べて。でもなんとなく歩きにくいんだよ。少し前に二子玉川は人生が正しくない人には辛いみたいな記事があったけどそれと似てるかもしれない。この原因はわかってる。ネットの先の誰かを気にしないといけなくなった、それが理由だ。現実が嫌でインターネットを見始めたのに、いつの間にか現実がインターネットを飲み込んでしまった。いまじゃ愚痴一ついうのに気を使う。こんな掃き溜めのような増田も2chもいつまであるかわからない、現実がすべてを飲み込むのも時間の問題だろう。
でもわかってほしい、自分が求めているのは深層webみたいな世界じゃないんだ。自分が求めているのは分化されていない、ありのままの、ごちゃまぜのインターネットが無造作にポンっと置かれていたあのときなんだ。