2018-08-14

ワイは憲法が専門じゃないんで知ったかぶり入るが、限界論については(考えるのは楽しいが)あまり実益のない議論って印象やな

限界論が問題になるケースを具体的に考えてみると、①96条自体を変更する、②国民主権原理基本的人権の尊重平和主義を変更するっていうケースやな

さらに具体化すると、①’改正発議の要件を総議員数の3分の2から過半数に下げる、②’国防軍を創設する、といったところか)

この①②の変更について、「各議院の総議員3分の2以上の賛成」があって、かつ、「国民投票〔において〕その過半数の賛成」があった場合に、裁判所限界説を盾にこの憲法改正を覆せるか、という議論限界論や

そして実際に弁護士さんが↑の戦術憲法改正を覆そうとすると次のような課題が出てくる

(1) 投票した国民過半数合憲だと判断した憲法改正裁判所が覆せるのか(裁判所審査権が及ぶのか)

(2) そもそも上記のような訴訟をどういう訴訟形態で争うのか

(3) 憲法改正限界を定める条文がないのに、限界をどう定めるのか

(4) 限界を超えたと判断された場合効果はどうなるのか

これはもうどう見ても負け筋や。(1)(2)がクリアできても、(3)でゆるゆるの規範立てられてよほどの場合以外OKってなるのが関の山やろな

(そしてその「よほどの場合」にはもはや8月革命説みたいな議論改正正当化せざるを得ない状況に陥っているのではないかと思う)

(4)に至ってはもはや未知数

憲法改正に反対するにしても、限界から出発するんでなくて、そのときの情勢に照らして国民を説得していくのが得策やろな

一応文献としては、

工藤達朗「憲法改正違憲審査」同・憲法研究(2009、尚学社)

菅野喜八郎「憲法改正行為限界」争点(新版)277頁

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