2018-07-14

anond:20180714002054

これ良いようにも見えるだけど、知的な遅滞というのは、くっきりとラインがあるわけではないし明確に区分できるわけではない。学校独自テストや成績付けに基づく留年では不満を抑えられまい。せいぜい公的客観テストで測るしかないだろうが、センター試験を上回るものすごいコスト必要になる。それも毎年、全学年でやるとなれば!ここに第一の難関がある。

次に、実際に留年させるとなったとしても、たとえば「14~15歳になってまだ小学校に居座る子」が出てきたら誰がどう面倒を見るのか? という問題がある。少なくとも、同じ学校にずっと置いておくわけにはいかない。思春期にさしかかる子の身体の発達は早いので、一緒の教室生活する下の学年の子不憫すぎる。授業をする教員違和感も相当なことになるだろう。そこで、たとえば年数プラス2年で卒業できない(あるいは卒業できないと分かっている(2回以上原留置した)生徒は、別の学校(現行の特別支援学校組織を利用した)に行き別のプログラムの授業を受ける、という仕組みをたとえば同時に作る必要がある。そういう仕組を作るのは「最低限の学力」を保証する意味では有効かもしれないが、しか心理的、そして社会的には大変不安問題引き起こしかねない。また、そこで誰がどういう資格指導をするのか、というのもなかなか難しい問題もある。また、そもそも、別の学校に行くことを希望しない場合、誰がどうそれを強制できるのか、強制しないとしたらものすごい負担小学校にかかるわけだが、そのコストを誰がどう支払うのか。

こういう学校制度や仕組みをつくりたいと希望しても過半数の賛成を得るのは難しいだろう。というわけで、現状のような「ソフトな選別」システムが成立しているわけだ。

記事への反応 -
  • 原級留置をやるべき。成績不審者は進級卒業させない。底辺高校・大学は小中学校に転換しても今とやってること変わらんだろ?

    • これ良いようにも見えるだけど、知的な遅滞というのは、くっきりとラインがあるわけではないし明確に区分できるわけではない。学校の独自テストや成績付けに基づく留年では不満を...

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