もう何年も前のことだが仕事のストレスで体調を崩し主治医の勧めで心療内科の世話になったことがある。世話になったと書いたが実際には何の世話にもなっていない。私は自分が抱える人生の問題を解決する知恵が得られると期待していたが心療内科はそう言う場所ではなかった。例えるなら歯が痛い人に痛み止めは出すが痛みの原因である虫歯を治療しないような場所だ。これはカウンセリングも同じで、話は聞くが問題解決に役立つアドバイスがされることはない。
心療内科やカウセリングがそういう場所であることは別に構わない。ただ、そのような機関が何のために存在するのか未だに謎である。世の中に心療内科の医者やカウンセラーに救われた人は本当にいるのだろうか。結局、私は人間の認知の仕組みを独学で学び、古今東西の哲学書や苦労人の伝記を読み漁り自分の生き方を根本から見直すことで体調不良から抜け出した。その経験から言うと現代人に必要なのは心療内科の医者やカウンセラーではなく生きるための知恵や知識を伝える人ではないかと思う。
もちろん心療内科(精神科)での治療が必要な人もいるだろう。認知症や統合失調症などの重篤な病気は物事に対する考え方を変えても治らない。病気の治療に効果があるとされる薬物を医者の指示に従い適切に摂取して症状を和らげる必要がある。しかし、そういった病気でなければ必要な情報を集め偏った考え方を変える努力をした方が病院やカウンセリングに通うより有益である。
心療内科がやってることは、ストレスに対して患者を我慢強くするだけで、根本解決はしない