「君の名は」がリリースされた2016年、オタクがほとんどいない私の職場でも話題になっており話の流れで「増田さんは観た?」と聞かれ正直にまだだと答えた。「面白そうだから観る予定です」と続けるとニヤニヤしながら「誰と観に行くんだ」と上司に返されたので「特に決まってないので一人ですかね」と答えたら「あほか!」と大声で怒られた。「つまんねえ人間だな!」
何かの際に恋人はいないし結婚願望も特にない事は伝えた様な気はするが他人の恋愛沙汰が大好きな上司の事だ。「恋愛映画なら」男と行くだろうと思ったんだろう。(一応言っておくけれども私自身は恋人の有無や結婚願望について聞かれる事をハラスメントと捉えていないので話したけれどもそう感じる人もいるだろうから気をつけた方がいい質問だとは思うよ)(セクハラじゃなくてなんでプライベートな事をさほど親しくないお前に話さなきゃいけないんだって面の方が大きい)
友達がいない訳ではないけれども映画はほとんど一人で観に行く。そもそも元々映画は好きな方で月に3、4回は観るので、友達が同じ映画を観たいと思っているかを確認するとか、スケジュールを合わせるとかが面倒だ。そしてジャンルは問わず気になったものを観ているので「君の名は」もそうした「気になった映画」の一つでしかなかった。当時無数に上映されていた恋愛映画の中で「君の名は」だけ特別「異性(同性でもいいけどとにかく気になっている人)」と観に行かなければいけないという上司の強迫観念はなんだったんだろう。まあ結局は上司の大好きな「恋愛トーク♡」を今話題の映画にかこつけてしたいだけだったんだろうとは思うけど。すまないね、私はあんたのエンタメの為に生きてるんじゃないんだよな。
「君の名は」自体は面白い映画だと思ったけれども正直話題に出される度、一人で観に行く事に関して「つまんねえ人間だな!」と吐き捨てられ上司のエンタメ要員として消費されない事を責められた事を思い出してしまうから心の底から楽しめない。あともし今後恋人ができたとしてもぜって~~~~~~~~~~この上司にだけは言わないでおいておこうと思ったしもし結婚しても全部事後報告にしようと思った。