人生の転換点だった日がある。
私は女子校に通う学生だった。その頃の私は少し男勝りな所があり、男っぽい喋り方をしていて、周りからはサバサバ系だとか男らしいとか言われた。
その点に異論や反論はなくて、自分でもサバサバしていると思ったし、そんな自分が嫌いじゃなかった。
女子校だからなのか、痴漢に遭った話をするクラスメイトはよくいた。
そんな話を聞くと私は「私が変態に遭ったら股間を蹴飛ばしてやるのに」言い、「あんたを襲った痴漢は不幸だね」と友達は笑った。
そういう友達の反応を聞くと少し嬉しい気分になったのを覚えている。男っぽい雰囲気の自分が好きだったんだろう。
私は痴漢に遭ったことなどなかったのだが、妙な自信が胸の中にあったと思う。
ある日の夕方、学校から一人で帰る事になった。夕方だったんだけど、まだ夏だったし、暑さも残り、まだ日が高かった。
バス停に向かう途中、人気のない通りを歩いた。
すると、角からニット帽を着たおじさんがふっと現れた。「郵便局知らない?」と聞かれた。なんとなく不信感を持ちながらも、道のりを説明したのだけど
おじさんはその説明をあまり聞いてないように見えた。私の体をジロジロと見ているのだ。気味が悪いと思いつつも説明をしているとおじさんは「胸大きいね」
とねっとりした声で言った。心臓がバクんとなったが、聞こえなかったふりをして説明を再開するとまた「胸大きいね。エロい体してるね」と言ってきた。
変質者だと確信した。声をあげようと思ったけど、声がなぜかでなかったし、その場を立ち去ろうにも体が硬く動かない。そして、ふと下を見ると、股間から
アレを出していた。うわって思って目を反らしたらおじさんは「見ろよ」とドスの効いた声で脅してきた。今まで男の人のそんな怖い声が聞いた事がなかった自分の頭は真っ白
になって、何もできない。おじさんはさらに「おい、見ろって言っているだろ」と怖い声を出した。それで私は仕方なく視線を下に移した。
おじさんから解放された私は頭が真っ白になりながらもバス停に向かって、家に帰った。
お母さんの顔を見たときに泣きそうになったけど、我慢した。泣いた姿なんて何年も見せていないし、そういう女々しい所を見せないのが私のいい所なんだって
思ってた。
股間を蹴り上げてやるっていつも言ってたのになんで何もできなかったんだろう。
男らしいはずだった私がなんで体を動かせなかったんだろう。
「見ろよ」って言われてなんで素直に見てしまったんだろう。
私はなんて弱いんだろう。
お母さんに変質者にあったことを言おうかと思ったけど、なぜか恥ずかしくて何も言えなかった。
そのまま頭がぐらぐらしながらその日を終えた。
そして、次の日から私は吃音になった。言葉を出そうと思っても、どんな喋り方をすればいいのかわからなくて吃ってしまうのだ。
性犯罪に直面したショックもあると思うし、自分のキャラクターがわからなくなったのも原因だと思う。
友達は吃音になった私を弄った。そして、弄られれば弄られるほど吃音はひどくなった。
今もそれは治らない。あの日に戻ってあいつの股間を蹴り上げてやりたいと思うことはあるが、また体が硬くなっていいなりになってしまったら
と思うと怖い。私は次のその瞬間が来たときに、足を振り上げられるだろうか。
吃音警察です
事実だとするなら、病院に行きな。ここじゃなくちゃんとしたカウンセラーに吐き出しな。
吃音の原因は、アサーティブなコミュニケーションができていないことが原因なのでは? 貴女にとって、「痴漢に対しては、股間を蹴り上げることが正当な自己主張」だった。しかし、...
こういうのを見て「こんな手口があるんだ? 簡単そう」って思うバカがでないか少し心配なんだが。 もちろん、逆にこれを見た女性が防犯に役立てるパターンもあると思うけど。 anond...
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