2017-08-20

「性欲がない世界」を読み違える人たちへ

https://togetter.com/li/1141490

コイツ何を言ってるんだYO!と思ってブコメを開いたら、全然違う角度から反論されてて、更にみんな何を言ってるんだYO!と思った。

ミソジニーだ何だと言って反論してる人たちは、この話を次のように読んだんだろう。

「男の性欲が無ければいいのに…」と女が思うことがあるかも知れないが、それは間違っている(経済が回らないから)。

確かにそうとも読めるが、あくまで作者は「性欲がない世界」を戯画化しているつもりらしいので、これは男とか女とか一方の性欲についての話ではない。だからこの読み方は間違っている。(こう読めてしまうから拙いという批判は十分に成り立つ)

改めて言うが、恐らくこの漫画が目指したのは「性欲がない世界」。だからこれは「性欲一般がなかったら(例えば)経済が成り立たない」という話だ。(恐らく)

人間が色んな活動をする上では、意識していようがいまいが、実は性欲が大きな役割果たしている、という考え方がある。人には生まれながら性欲があるが、性欲を性欲として満たすことができないときはその欲求が抑圧され、別の形の欲求として様々な活動原動力になる。勉強とかスポーツとか芸術とか……ていうか人間活動殆ど全部それじゃね??という考え方だ。((もちろん、性欲という言葉普通考えられてる現象には幅があり過ぎるので、よくよく考えると、ちゃんと定義しないといけないけど、まあいいだろ))

これは、恋愛と性欲を結びつけることにすら抵抗を感じる人には、全く受け入れられない考え方だろう。だから、そのように性欲をナイーブに扱いたい人たちは冒頭のように「誤読」してしまったのだろう。

とにかく、この漫画を描いた人はこうした考え方をもとに描いているようだ。しかし、だからといってこの漫画問題がないわけではない。だって、みんな性欲ドリブンなのが前提なのであれば、経済がどうこうどころか、性欲なしには殆ど人間活動を想定できないから。

まあ、たぶん男の性欲が高級バーやブランドやその他諸々を支えているというのは性欲がない世界のある種の比喩として書いたんだろう。だが、比喩としても不適切だし、比喩比喩として伝わらないのも不適切だったといえよう。

結論。誰に何を噛み砕いて伝えようとしているのかが不明なまま噛み砕くと、結局何だかよくわからない唾液まみれのものが出来上がる。

  • ちょっと無邪気なところはあるよね。 あの漫画の比喩が不適当であることは確かなんだけども、人間の言動の多くに性欲が多少なりとも含まれていること自体は否定できないのも確か。...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん